腥い

全て 形容詞
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  • 一陣のなまぐさい風と一緒に、飛沫しぶきをあげて八五郎が飛び込んで来たのです。 野村胡堂『銭形平次捕物控 10』より引用
  • なまぐさいような、不吉な水の臭いが、僕の周囲に沈黙と共に立ちめていた。 福永武彦『草の花』より引用
  • しかし腥い空気だけは執念深くいつまでも七瀬の周囲にたゆたい続けた。 筒井康隆『(「七瀬」三部作 3) エディプスの恋人』より引用
  • そしていままへ腥臭なまくさにほ山道やまみちだとつたが、それもまた脱線だつせんだよ。 出口王仁三郎『霊界物語 rm 71 20080623』より引用
  • 近所の井戸のものには腥気せいきがあるとか、鹹気かんきがあるとかいつて用ひなかつた。 岡本かの子『上田秋成の晩年』より引用
  • 中に進むほど潮のにおいは濃さを増し、吐きけをもよおすほどなまぐさくなった。 杉本苑子『胸に棲む鬼』より引用
  • 鼻をかすめる風のは言いようもなくなまぐさく、蛇穴からでも吹きあげてくるようです。 杉本苑子『続今昔物語ふぁんたじあ』より引用
  • 現在の私は腥い塊りで、それが家のなかに置かれてゐる。 原民喜『童話』より引用
  • 言葉そのものよりも、嫌味を言わせた自身の感情のなまぐささにおどろいたのである。 杉本苑子『新とはずがたり』より引用
  • 口で言うほどでもない姑は、外へ出れば出たでなまぐさいものにも箸を着けていた。 徳田秋声『足迹』より引用
  • なまぐさき一点の血を眉間みけんいんしたるこの青年は、余等よら一行を容赦なく引いて行く。 夏目漱石『草枕・二百十日』より引用
  • その時に、お銀様の鼻に触れたのはぷんとしてなまぐさい、いやないやな臭いであります。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 今の京都の天地にはところによっては腥風血雨せいふうけつうであるが、まだまだ千年の京都の本色は動かない。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • そういう中で源氏は鬱屈が内攻して、けわしくもなまぐさい心境になっている。 田辺聖子『源氏紙風船』より引用
  • 般若湯はんにやたうすこしばかり、さいはなまぐさくちにせぬ場合ばあひで、思出おもひだすにちやうい。 泉鏡太郎『松の葉』より引用
  • 時々板前をやると見えて、どこかなまぐさにおいのするのも胸につかえるようであった。 徳田秋声『足迹』より引用
  • 腥風せいふう都下を払って、ほっとしたのは、曹操よりも、民衆であったろう。 吉川英治『三国志』より引用
  • 風なまぐさく、浪もまたなまぐさく、腥気せいきは人をおそうばかりであった。 岡本綺堂『中国怪奇小説集』より引用
  • どんな誘惑もそれが生腥なまぐさい舌のように見えたが最後、容易に身を翻す性癖を知っている。 中井英夫『とらんぷ譚』より引用
  • なまぐさき一点の血を眉間みけんいんしたるこの青年は、余ら一行を容赦ようしゃなく引いて行く。 夏目漱石『草枕』より引用
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