聞える程

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  • 女の声は大きい、二軒先の勝手口で云つて居ても聞える程なのです。 与謝野晶子『女が来て』より引用
  • 一間のうちはしんとしていて、話が絶えると、衝く息の音が聞える程である。 森鴎外『青年』より引用
  • それが貴方あなたに残酷に聞えれば聞える程僕は貴方あなたに対して成功したも同様になるんだから仕方がない。 夏目漱石『それから』より引用
  • 十二と云ふ時にやつと聞える程微かな雷が鳴り出しました。 ファーブル・ジャン・アンリ『科学の不思議』より引用
  • ヨルののどはクウクウと二人ふたりみみきこえる程催促ほどさいそくをしてる。 出口王仁三郎『霊界物語 rm 44 20080623』より引用
  • 室は自分の息が聞える程靜かであつた。 南部修太郎『修道院の秋』より引用
  • ばりばり音が聞える程の激しい勢いで、その黒い山羊は草を食みつづけているのを、私は高い階段の上から眺めていた。 辻邦生『北の岬』より引用
  • それは、鑿岩機さえ運転していないで、吹雪さえなければ、対岸までも聞える程の大声であった。 葉山嘉樹『坑夫の子』より引用
  • もう四五年で七十のこじりを取らうとする年の割には、皺のすくない、キチンと調とゝのつた顔に力んだ筋を見せて、お梶は店の男女や客にまで聞える程の声を出した。 上司小剣『鱧の皮』より引用
  • と、さわやかにさえ聞える程にはっきりと云った。 谷崎潤一郎『潤一郎犯罪小説集』より引用
  • もう四五年で七十のこじりを取らうとする年の割には、皺の尠い、キチンと調つた顏に力んだ筋を見せて、お梶は店の男女や客にまで聞える程の聲を出した。 上司小剣『鱧の皮』より引用
  • だが、今日の芸術の世界では、こういう言葉も逆説めいて聞える程、独創という観念を化物染ばけものじみたものにして了った。 小林秀雄『モオツァルト・無常という事』より引用
  • だが、モオツァルトがそういう感じを僕に目覚ますという事は、間違いない事で、彼の音楽にはハイドンの繊細ささえ外的に聞える程の驚くべき繊細さが確かにある。 小林秀雄『モオツァルト・無常という事』より引用
  • いや、もう、浅間あさましい姿になって、あの野郎、強情を張って、うなりをたてめえ、をあげめえとするのだが、噛みしめた歯の間から洩れるうめきが、長屋中に聞える程になって、今まで、時々は外の稼ぎの出来たおれも、始終そばについていてやらなければ、どうにもならなくなってしまった。 三上於菟吉『雪之丞変化』より引用