聞えるやう

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  • 私達はこんな物賣りの聲の聞えるやうな、古風な宿屋の二階に來てゐた。 島崎藤村『山陰土産』より引用
  • 私は背後に浴びせる亭主はじめ女房や娘共の嘲笑が聞えるやうな気がした。 嘉村礒多『途上』より引用
  • 舌なめずりをしながら飮むその音が襖のこつちにまで聞えるやうであつた。 島木健作『黎明』より引用
  • これより二人ふたりみみきこえるやうになつた。 出口王仁三郎『霊界物語 rm 05 20080623』より引用
  • 森田の身上にもひびが入ったと云ふ噂が聞えるやうになった。 金田千鶴『夏蚕時』より引用
  • 何処かで飛行機の唸りが聞えるやうな気がした。 原民喜『稲妻』より引用
  • と向うでも小聲で口のなかででも言つてゐるらしいのが聞えるやうな氣がしたので、私もそれを繰り返すやうにして微笑した。 室生犀星『蒼白き巣窟』より引用
  • 兄はまた初めから何に限らず小言がましく聞えるやうな忠告はした事がなく、郵便を出させにやる事も滅多にない。 永井荷風『或夜』より引用
  • それも天罰てんばつ俺達おれたちきこえるやうにすつかりしやべつてきよつた。 出口王仁三郎『霊界物語 rm 31 20080623』より引用
  • まだあの子の咳が聞えるやうな気がするわ。 新美南吉『ラムプの夜』より引用
  • 夏子は写真師にきこえるやうな声で云つた。 与謝野晶子『帰つてから』より引用
  • あなたの頭上には金色の後光が燦然と輝き、何処からともなくこうのとりの翼の音が聞えるやうだ。 牧野信一『武者窓日記』より引用
  • などと、仲間を戒める声が聞えるやうになつた。 岸田国士『荒天吉日』より引用
  • 機械のうなりが耳の傍近くに迫つて聞えるやうな、押付けられた気分が段々に募つて来る。 平出修『逆徒』より引用
  • ある耳の遠い女は耳の血を吸つて貰ふと、直ぐに常人のやうにあたりの音聲が聞えるやうになつたなどゝいくつかの奇蹟について話したので、私たちは笑つた。 正宗白鳥『素材』より引用
  • 樽野は、不図あの囃子方を思ひ出すと、波の響きと自分達の会話の合間々々に、何だかあの不思議なお囃子の音が聞えるやうな耳の空鳴りを感じてならなかつた。 牧野信一『円卓子での話』より引用
  • とてもよい月夜だつた、ぢつとしてゐると、宮市のお祭のどよめきが聞えるやうだ、私はひとりさみしく耳を澄ましてゐた。 種田山頭火『其中日記』より引用
  • そらがあんまりよくれてもう天の川の水は、すっかりすきとほって冷たく、底のすなごも数へられるやう、またじっと眼をつぶってゐると、その流れの音さへも聞えるやうな気がしました。 宮沢賢治『二十六夜』より引用
  • 夜中に、村ぢうに聞えるやうな声で、怒鳴るものがある。 岸田国士『ブルタアニュの伝説より』より引用
  • 梅雨が上つて烈しい夏が來てからは、高熱が長くつゞいて、結核菌が血潮のなかに流れ込む音さへ聞えるやうな氣がした。 島木健作『癩』より引用
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