聞えるかも知れませ

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  • きざに聞えるかも知れませんが、社長として会社に戻った私に必要なものは、企業家としての物欲だったともいえます。 石原慎太郎『生還』より引用
  • 君には負惜しみのように聞えるかも知れません。 石川達三『青春の蹉跌』より引用
  • 絵を描くというと何かえらいものが描けるようにきこえるかも知れませんが、実は他愛もないものを描いて、それをかべりつけて一人で二日も三日もぼんやりながめているだけなのです。 夏目漱石『私の個人主義』より引用
  • 勿論其爭ひが、今再びせられるのだといへば、或は不遜に聞えるかも知れません。 折口信夫『茂吉への返事』より引用
  • かういふことを云ふと、今では幾分不自然に聞えるかも知れませんが、それは現在までの世俗的な偏見に囚はれてゐるからで、農村も工場も会社商店も、国家的生産乃至配給の場としての権威を今や十分に発揮し、軍隊勤務に劣らぬ重要性を国民は認識し、これに従事する青年の「志」を多としてゐるのであります。 岸田国士『青年の夢と憂欝』より引用
  • 乱雲が覆いかぶさったという言葉も、あなたには、大袈裟な下手な形容のように聞えるかも知れませんが、僕にとっては、そのまま、目に見えるような事実なのです。 太宰治『新ハムレット』より引用
  • 「うるほひ」といふ言葉が、なにか弱々しい響きをもつやうに聞えるかも知れませんが、それは言葉の深い意味を解しないからであつて、機械や革具でさへも油が必要なことを思へば、「生活」に「うるほひ」を与へることは、決して、質実剛健と相反するものでないことがわかる筈であります。 岸田国士『戦争と文化』より引用
  • といふと、何だかあなたの語を輕しめる樣な、高ぶつた語氣を含んでゐる樣に、聞えるかも知れませんが、實の處、あなたのみならず同人の方々の、あゝいふ傾向の抗議のあることは、漠然と豫期しながら、あの百首の發表をしたのですから、あわたゞしく辯解しようとも思ひません。 折口信夫『茂吉への返事』より引用