耳遠い

全て 形容詞
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  • それは、原作の事件や、思想や、感情が、一般の読者や観客に耳遠いからである。 ハーン/平井呈一訳『心』より引用
  • 今の人には耳遠い名前だろうが、築地草分けの名優の一人である。 芥川比呂志『決められた以外のせりふ』より引用
  • 然しながら、これは甚だ耳遠くてそんな語があつたか、なかつたかもわからぬ。 折口信夫『用言の発展』より引用
  • その証拠には歌人などに万葉時代の言葉を使つて歌を作る人がゐると、耳遠い古語を使ふのは怪しからぬと言ふ非難を生じます。 芥川竜之介『文芸鑑賞講座』より引用
  • しかしそう読むと、今は余り耳遠いからして「ヒル」とんで置くといっているのであります。 橋本進吉『古代国語の音韻に就いて』より引用
  • 君は耳遠きがために人の話を誤解する事多し。 正岡子規『墨汁一滴』より引用
  • 僕はそこまで耳遠なってへん。 椹野道流『鬼籍通覧4 隻手の声』より引用
  • 君は浅井氏よりの帰途余の病牀をはれしがその時君の顔色ただならず声ふるひ耳遠く非常に激昂げっこうの様見えしかば余は君が旅のつかれと今日の激昂とのために熱病にでもかかりはせずやと憂ひたるほどなり。 正岡子規『墨汁一滴』より引用
  • 「二・二六事件」と言っても、戦後育ちの人達には、もう耳遠い語となったらしい。 池田弥三郎『手紙のたのしみ』より引用
  • この名称は、近代よほど世人から耳遠くなった。 喜田貞吉『俗法師考』より引用
  • 中央公論誌上に年四囘づゝ自作の續稿を發表した折、その都度わたしは他郷の人には耳遠い地方語や、過去に流行しても今日では用ゐ方の異なつて來た言葉や、あるひはすでに死んだ言葉や、その他特殊な言葉を見つけることも多かつたが、それを取りいれて草稿を作る場合にも一々自註を附けては置かなかつた。 島崎藤村『桃の雫』より引用
  • 活字が快く眼にしみて、耳遠くなつてゐたロシア語のいひまはしがしだいに親しみ深いものになつて來た。 島木健作『第一義の道』より引用
  • あこの婆さん耳遠いから気にせんと浄瑠璃語れるで。
  • もし古語に耳遠い人があれば、その人は歌人を非難する為に、略解りやくげを読むなり古義を読むなり、御自身まづ古語の稽古を積んでかからなければなりません。 芥川竜之介『文芸鑑賞講座』より引用
  • 今日にいたりては、原名の方かへりて耳遠くなれり。 会津八一『自註鹿鳴集』より引用
  • 私慾を絶滅した完全なる個人と言ひ、相互扶助の感情と言ふが如きは、如何に固陋なる保守的道徳家に取つても決して左迄耳遠い言葉で有る筈が無い。 石川啄木『所謂今度の事』より引用
  • 為世はそれに対しては「万葉集の耳遠き詞などゆめゆめ好み読むべからず」と一本くぎをさして、「詞は三代集をづ可らず」を固く守る。 風巻景次郎『中世の文学伝統』より引用
  • とっくに耳遠くなってるんじゃない? 今邑彩『双頭の蛇(「蛇神」シリーズ第3巻)』より引用
  • この語、現代人にはやや耳遠きが如くなれども、『万葉集』巻二なる大津皇子おほつのみこ石川郎女いしかはのいらつめとの唱和に見えたる後、歴代の歌集にしばしば用例あり。 会津八一『自註鹿鳴集』より引用
  • 劫火のうなりも耳遠くなつてゐた。 神西清『地獄』より引用