耀かしい

全て 形容詞
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  • 耀かしい夏、太郎とわたしとが結婚の約束を交したのはあの夏だった。 福永武彦『風土』より引用
  • そして、それが何であるかを認めたとき、崇高な微笑がその顔を耀かした。 リラダン『殘酷物語』より引用
  • 小野田はそこを出てお島の傍へ来ると、打算的の目を耀かがやかしてたずねた。 徳田秋声『あらくれ』より引用
  • どこを見ても、耀かゞやかしい幸運が自分を待つてゐてくれさうには見えなかつた。 徳田秋声『或売笑婦の話』より引用
  • 日は没し、どの店にも灯が入っていて、ならぶ骨董品を耀かがやかしていた。 松本清張『赤い氷河期』より引用
  • 意外いぐわい消息せうそくに、三にんが三にんとも耀かゞやかしておもはずみゝてた。 小島政二郎『海燕』より引用
  • 結婚けつこんした当座たうざ露木つゆき耀かゞやかして三千代みちよによくつたものだ。 小島政二郎『海燕』より引用
  • おそらく心からの微笑がわたしの満面を揺り耀かがやかしていたことと思う。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • 果して僕は、そんなにも耀かがやかしく昔生きていたのだろうか。 福永武彦『草の花』より引用
  • 午後五時前の陽は斜めから花も土もあか耀かがやかした。 松本清張『赤い氷河期』より引用
  • と、武蔵に向ける時とはちがうまなざしを耀かがやかして、そう訊ねていた。 吉川英治『宮本武蔵』より引用
  • その下でまさに将に花咲かんと願った耀かしさ、そして暖かさ。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • 満月には少し欠けた月が、耀かがやかしく中空に浮んで松の樹の上を森閑しんかんと照している。 福永武彦『風土』より引用
  • 桂は海を、この耀かがやかしい夏の海を見ていた。 福永武彦『風土』より引用
  • 昨日のような真夏の耀かしい蒼空あおぞらは今日は見えない。 福永武彦『風土』より引用
  • そうして宅へ帰ったら瓦が二、三枚落ちて壁土が少しこぼれていたが、庭の葉鶏頭はげいとうはおよそ天下に何事もなかったように真紅しんくの葉を紺碧こんぺきの空の光の下に耀かがやかしていたことであった。 寺田寅彦『烏瓜の花と蛾』より引用
  • 手内の鋼刀は雪を耀かがやかし、護身の鎧甲は環を連ぬ。 施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(五)』より引用
  • 天子の儀仗ぎじょうさえ、尚父の出入の耀かがやかしさには、見劣みおとりがされた。 吉川英治『三国志』より引用
  • だが日本海と格別ちがつたこの冬眞中ふゆまなかにさへ暖かく明るい大洋も、あのわたしが三十何年まへ山裾の城下まちから、十何里はなれた港へゆく途中、うまれて初めて見た耀かがやかしいばかり綺麗な、濃青こあをな海の色あひには及ばない。 福士幸次郎『地方主義篇』より引用
  • 人間はたれもその得意な境地にあるときほど、他を思いやることは難しいというが、信長の今は、長篠ながしの大捷たいしようを博してからまだ一ヵ月、人生最高な会心事とゆるし、ひそかに男児の胸に四隣を圧しる武威を大列に耀かがやかして、しかも京都へのえある途中にあるのである。 吉川英治『新書太閤記(五)』より引用