罷業
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翌日雷雨の中をパリーへ帰る。罷業は跡方もなく鎮って、街々は近づいて来た巴里祭の準備に賑やかだ。これがすめば私はベルリンへ発ち、日本の夏の終りに間に合いたいと、今は心急ぐばかりである。
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排日宣伝業者に費用を与えた。同時に罷業策源部である総工会に秋波を用いることさえ拒まなかった。そうして、この支那未曾有の大罷業が、どこからともなく押し寄せた風土病のように、その奇怪な翼を刻々に拡げ出したのだ。
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アメリカ東部の炭坑夫五十三万は、ルーズヴェルトの調停を聴かず、遂に罷業をはじめた。大統領は罷業を禁じ、炭坑を接収するというが、どういうことになるか。飯山正文君へ挨拶状を書き、餞別十円同封す。
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久慈が手紙を書き終っても通りの自動車は一台も通らなかった。そうだ今日は罷業があったのだと、久慈は初めて気附いてテーブルを立った。ブルム社会党の内閣が出現して日のたたぬ今日このごろの街街は、左翼人民戦線の優勢になるにつれ罷業がつづき、街は閑散になる一方だった。
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何事が起るかこの様子じゃもう分んない。昨日は罷業の会社がもう三百になっているんだもの。重要な会社が三百も閉鎖したなら、それやもう革命も同じだからな、右翼の火の十字団はもう決死だ。
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従ってまた職工の解雇されるのも四五万匹を下らないそうです。そのくせまだこの国では毎朝新聞を読んでいても、一度も罷業という字に出会いません。僕はこれを妙に思いましたから、ある時またペップやチャックとゲエル家の晩餐に招かれた機会にこのことをなぜかと尋ねてみました。
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梶はツァラアに紹介されてから集った紳士淑女たちの円形に並んだ椅子の中に身を沈めた。会話はすべて巴里に進行している大罷業の話ばかりだ。そのとき、左の方の円筒形をしている高い隣家のテラスから下の一団に向って犬がけたたましく吠え立てた。
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それと同時に、彼は再び芳秋蘭と一緒に揺れ上って来た彼の会社の罷業の状態を思い出した。それは単なる罷業ではなかった。
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この支那資本家の一団である総商会の一員に、お柳の主人の銭石山が混っていた。彼は日本人紡績会社に罷業が起ると、彼らの一団と共に策動し始めた。彼らは支那人紡績に資金を増した。
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ああ、そうそう、今日はまた日本紡が四つほど罷業で沈没しましたな。
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従つて又職工の解雇されるのも四五万匹を下らないさうです。その癖まだこの国では毎朝新聞を読んでゐても、一度も罷業と云ふ字に出会ひません。僕はこれを妙に思ひましたから、或時又ペツプやチヤツクとゲエル家の晩餐に招かれた機会にこのことをなぜかと尋ねて見ました。
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しかし、そんならその罷業はどういうのだ。罷業をしたってお先に支那人にされちゃ、罷業にもならんじゃないか。
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大通りを歩いていても、各国の外人たちは、買い物をすることも出来ず、鉄の網目の降りた飾窓を覗き歩いているだけだ。罷業をしないものは、お寺と警官だけになってしまった。罷業が一段落をつげ、店の戸の開き始めた六月半ばになって、私はパリーを一人発った。
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私同様食事に出て来た外人たちは、うろうろしながら笑っているだけだ。近所に白系露人ばかりで経営している食事場が、一つあるのを思い出し、そこも罷業するものかどうかと行ってみる。行くと果してここだけが店を開けている。
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夜少女小説書いて筆進まず、半枚にしてやむ。米国の炭坑罷業七日をもって中止して復業するよう代表のルイスから指令出たという。酒についての記事が出ている。
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しかし、窓には組合に加入している証明書を、今日に限って張り付けてある。しばらくして一団の罷業実行委員会が検べに来たが、窓の紙を見て何も云わずに通過した。ところが、店のカウンターの前には、良く見ると白系露人運動の寄附金箱が、軽そうにぶら下って傾いている。
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おまけに休日は増す上に、その日も賃金が貰えるのだ。街の大きな店はたいてい店員の罷業で戸を降ろしている。この日、グランブルヴァルから、シャンゼリゼー一帯を廻ってみたが、喧嘩口論一つもない。
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