素より

全て 副詞
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  • 素より近代人がかくなつたのには複雑な原因がある。 倉田百三『善くならうとする祈り』より引用
  • 春山図の逸趣に富んでゐるのももとより怪しむに足りないかも知れない。 芥川竜之介『僻見』より引用
  • 中谷も一旦は調べられましたがもとより狡智こうちけた彼は巧く云遁いいのがれたようです。 山下利三郎『流転』より引用
  • 希声は史書に「もとより愚」と記されているほどで、王者の器ではなかった。 田中芳樹『五代群雄伝 茶王一代記』より引用
  • もとより貴方に対しそんな事を考えた事は厶いませんでした。 志賀直哉『小僧の神様・城の崎にて』より引用
  • 素よりヘルムホルツに従ってこの運動を経験界に於ける物体の運動と同じに見ることには多くの危険が伴うであろう。 戸坂潤『幾何学と空間』より引用
  • こは素より世のためを思ひてなり。 森鴎外『ファウスト』より引用
  • 素より彼のようなタイプの進歩的文化人は、フランスに於ては一定の政治的な積極的役割を果しているわけだが、ジード自身が云っているように、彼は不思議にあまり政治や経済のことを考えていないのである。 戸坂潤『読書法』より引用
  • わしがさう云つて話すとあの唐人先生、日本にさう云ふ鋳物師があるとは知らなんだ、鋳物で出来るならもとよりそれに越した事はないと云ふ大喜びさ。 長与善郎『青銅の基督』より引用
  • 衣類を黒紋附もんつきに限っていた糸鬢奴いとびんやっこの貞固は、もとより読書の人ではなかった。 森鴎外『渋江抽斎』より引用
  • もとより温厚の人でございますから、ってと云うので、是から無極の二階へ通りました。 鈴木行三『菊模様皿山奇談』より引用
  • もとより自分のた事ではあったが如何いかにも偶然だった。 志賀直哉『小僧の神様・城の崎にて』より引用
  • これもとよりあだなる恋にはあらで、女夫めをとちぎりを望みしなり。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用
  • もとより赤の他人には相違ありませんが、一と月でも半月でも、離屋に置いたお半を、このまま犬猫のようにほうむるわけにも行きません。 野村胡堂『銭形平次捕物控 08』より引用
  • 風土が素より主観なのではあり得ないのは当然だ。 戸坂潤『世界の一環としての日本』より引用
  • 無に宗教的な意味を投入しようとすることから、僧侶や牧師が西田哲学と自分達との間に何か本質上の関係がありそうに考えるのであるが、関係のあるのは西田哲学に於ける宗教的要素であって素より宗教的方法ではない。 戸坂潤『日本イデオロギー論』より引用
  • 素よりチラリと見ただけですが、これは実に、馥郁ふくいくたる乙女おとめでした。 野村胡堂『銭形平次捕物控 10』より引用
  • 所謂第六官といわれる位置の感覚も、素より同根である。 高村光太郎『触覚の世界』より引用
  • 然れども、吾人もとより哲学者にあらず、いづくんぞ斯かる面倒なる事を議論するの志あらんや。 北村透谷『人生の意義』より引用
  • 裁くのは素より悪い、その鋭さは天に属するものではない。 倉田百三『善くならうとする祈り』より引用
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