紅いくちびる

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  • かれは死んだ母に似て、細く優しげな眼と紅いくちびるとを持っていた。 岡本綺堂『探偵夜話』より引用
  • 肉厚で紅いくちびるがささやいたその名を、黒田茂丸は心に刻みつけた。 荒俣宏『帝都物語4』より引用
  • 声こそ出なかったものの、その紅いくちびるが、淑夜の名を呼んだのを無影ははっきりと見てとってしまったのだ。 井上祐美子『五王戦国志2 落暉篇』より引用
  • お園はあかいくちびるをすぼめて考えていたが、やがてちらとおようの顔に目を走らせた。 宮部みゆき『かまいたち』より引用
  • 形のいい、雪のようにやわらかい頬と、そして三日月のように口角の張った、薄くて紅いくちびる。 荒俣宏『帝都物語4』より引用
  • 阿修羅王のあかいくちびるからもれた吐息の、何かの花のにおいが一瞬、太子を正気に還した。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より引用
  • いよいよ蝋管ろうかんに声を吹き込む段となって、文学士は吹き込みラッパをその美髯びぜんの間に見えるあかいくちびるに押し当てて器械の制動機をゆるめた。 寺田寅彦『蓄音機』より引用
  • 紅いくちびるが大きく開かれた。 荒俣宏『帝都物語3』より引用
  • そして、あのおなじ小肥りのマリオン・ブレイクが、例のごとく紅いくちびるを突きだし、黒い髪をアップ・スタイルにして、手すりの奥にある速記者兼受付係の机をまえに腰をおろしていた。 フレドリック・ブラウン『発狂した宇宙』より引用
  • ほつれた黒髪の先を、あかいくちびるでくわえ、丸く大きな両目を半びらきにして。 荒俣宏『帝都物語1』より引用
  • 雪子は切れ長の目を少し釣りあげて、あかいくちびるを咲かせた。 荒俣宏『帝都物語4』より引用
  • 分厚く紅いくちびるから、毒蛇のようなかすれ声をしぼりだして、高僧は叫んだ。 R・E・ハワード『不死鳥コナン』より引用
  • げっそりとせこけたほお、黒ずんだ眼窩がんか、そして裂けたように紅いくちびる。 荒俣宏『帝都物語2』より引用
  • かがやき強く澄んだ目も、あかいくちびるも、世にこんな美しいものがあるかと、秀吉は陶然とうぜんとして夢見ごこちになった。 海音寺潮五郎『新太閤記(四)』より引用
  • ろうそくの火が、彼女の紅いくちびるを照らした。 荒俣宏『帝都物語6』より引用
  • 十八で、色白で紅いくちびる、字も書ければ南曲も歌えるという稚子ちごさんで、西門慶は喜び、名を書童しょどう児とつけ、書房のボーイとし、奥庭のかぎも預からせた。 作者不詳/富士正晴訳『金瓶梅(上)』より引用
  • からかうような微笑を、紅いくちびるにふくんで、暁華はなおもひきとめるそぶりを見せた。 井上祐美子『五王戦国志2 落暉篇』より引用
  • 彼はその小さな、やわらかい、卵形の、たいへんきゃしゃな、色白の顔と、小さな、ほんのりあかいくちびるとを見た。 パール・バック/大久保康雄訳『大地(1部)』より引用
  • あかいくちびるを酒場のうす暗がりに咲かせながら、彼女は煙草を捨て、袂から小さな油紙の包みを取りだした。 荒俣宏『帝都物語5』より引用
  • 雪子は、薔薇ばらのように紅いくちびるを、もう一度咲かせた。 荒俣宏『帝都物語3』より引用
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