端然と坐っている

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  • 後ろの席は二人の男性に挟まれるようにして、原田が端然と坐っている。 胡桃沢耕史『翔んでる警視正 平成篇1 警視正天山南路を行く』より引用
  • その上に端然と坐っているのは、三十四、五の人物であった。 国枝史郎『銅銭会事変』より引用
  • 遠い空に白山が独り雲のしとねを幾枚か重ねて端然と坐っている。 木暮理太郎『黒部川奥の山旅』より引用
  • 明りも消えているので、よく見えないが、少し先の寝場所に一人の男が端然と坐っているのが分った。 胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』より引用
  • ヴェリコフは武装した護衛兵二人にはさまれて暗いキャビンの最後部に端然と坐っていた。 ホーガン『巨人たちの星』より引用
  • しかもそういう座敷の中に端然と坐っていたR・Oの姿がいかにも周囲とよく調和していたのを、私はいまでもはっきりおぼえている。 横溝正史『蔵の中・鬼火』より引用
  • 端然と坐っている淡路守の姿は、部屋の中が次第にくらくなるにつれ、黒い影となってゆく。 松本清張『かげろう絵図(上)』より引用
  • 主は長身の背を伸ばし、脇息きょうそくへは手もふれず、端然と坐っている。 池波正太郎『剣客商売 17 番外編 黒白 上』より引用
  • 若い美しい女は端然と坐っていて、その白い横顔は浮彫され、本当に生きている女かと疑われた。 三島由紀夫『金閣寺』より引用
  • 食事の間、夫の兼二郎が、この古い建物の話などで私たちを楽しませてくれていたが、克子夫人の方はほとんど口を開かず、唇の端に微かな微笑を含ませて端然と坐っているだけだった。 赤川次郎『幽霊候補生』より引用
  • 新生寺さんは眼を閉じ、端然と坐っているんです。 大倉燁子『むかでの跫音』より引用
  • それはいいが、そのうしろにひざに手をおいて端然と坐っている宰領らしい男の顔をみて、ふたりはあっと口の中でさけんだ。 山田風太郎『忍法帖4 忍法八犬伝』より引用
  • 更に彼がびっくりしたことには座敷に電燈がついていて、それに黒い布の覆いがされて、ぼうっとした中に、敏子が端然と坐っていた、子供が真赤な顔で眠っていた。 豊島与志雄『裸木』より引用
  • 昔は、実はその向こうッ側の方が表口で、いま、燕雄が端然と坐っている方が、裏口だったのである。 安藤鶴夫『巷談 本牧亭』より引用
  • 露八の耳をそばだてさせた今の音は、その船に、端然と坐っている清麗な佳人の手にある横笛のすさびであった。 吉川英治『松のや露八』より引用
  • 一鉄がフト気がついて見ると、信長の坐を稍々やや遠く離れて蒲生の小伜が端然と坐っていた。 幸田露伴『蒲生氏郷』より引用
  • が、それを後に背負って、前屈まえかがみの親爺おやじがいつも銀煙管ぎせるくわえて端然と坐っていた。 井伏鱒二『小説日本芸譚』より引用
  • 鞠姫の心のうごきは知らず、外見あまり端然と坐っているので、相手の方からたえかねたものらしい。 山田風太郎『自来也忍法帖』より引用
  • 楯無しの鎧を背後うしろにして動かざること山の如く端然と坐っていた信玄も少からず好奇心をかせたと見えて、長老の様子を眺めている。 国枝史郎『神州纐纈城』より引用
  • 行燈あんどんのかげに、端然と坐っている花婿のまわりには、かげろうがゆらめいているようであった。 山田風太郎『忍者六道銭』より引用