竜頭蛇尾
全て
名詞
52 の例文
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先にタサファロングを離れた南海丸と駆逐艦有明は、その三時間前にショートランドに着いていた。結果を見ると、この船団輸送は、作戦全体として竜頭蛇尾の感がある。
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翌朝、革命は終わった。竜頭蛇尾というか、ズッコケというか、実にさまにならぬ幕切れであった。サン大将はヘリコプターで国外に逃亡し、大佐連中もコーラートから空輸された鎮圧部隊に逮捕された。
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計画は竜頭蛇尾に終わってしまったが、この数ヵ月、実に楽しかった。あなたを自由に操ることができたのだから。
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すべてが奇妙なほど正常だった。竜頭蛇尾という印象を受けざるをえないほど。コンラッドは不意に自信がわきあがってくるのを感じた。
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屋外燈管制が今夕からはじまって、電車は、ものの読めない暗さで走っているそうです。竜頭蛇尾ということには謂わば芸術的に云ってさえ美がない。だから全く全く恐れ入って小さくなっている。
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竜頭蛇尾に終るが、芝居噺というものは、多くはこんなものである。
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これ以上詮索しても、つまらない竜頭蛇尾におわりそうな感がした。無意識のうちに劇的効果を考えつつ、きっぱりと背を向け、その場を立ち去った。
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「氷点」に洞爺丸台風の場面を入れるように提案したのは正解だったが、「銃口」は全くバッ点であった。もし眞杉氏の指示がなかったら、竜頭蛇尾、正に失敗作に終わるところであった。もっとも、竜頭といえるほど前半が優れていたか、どうか。
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昭和電工問題などはどうでもよかった。あれほど天下を騒がせた昭電事件の最後が竜頭蛇尾になったのは、これもその性格を語っていると思える。それにしても、日野原節三は一個の若い有能な実業家で、もしG2、GSの争いが無かったならば、たとえ政財界方面に運動資金をばら撒いたとしても、昭電事件が起るようなことは無かったであろう。
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他の容疑者については、何もふれていない。事件発生時の扇情的な四段抜き見出し付きとは格段の相違で、竜頭蛇尾とはこのことだろう。当時の法曹界で権威紙として知られた「法律新聞」も二月五日号の雑報欄で形式的に数行報じたきりで、その後判例として用いられた形跡もない。
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「さあ、よく見るんだぞ」 そう言って、血管にそっと針を入れ液体を押し入れた。結果はいかにひかえ目に言っても竜頭蛇尾だった。耳がガンガンして頭がきりきりと痛んだが、それもすぐにおさまってそれ以外には何も感じなかった。
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心配なのは論文のほうだった。竜頭蛇尾のおそまつな代物であるのは自分でもわかった。もしかすると留年になるかもしれないという不安から、課題を終えた喜びを味わうことが彼にはできなかった。
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待ちくたびれた群集の間から、歓呼にも似たどよめきが、大地を動かして響いた。だが、奇怪にもこの日の大観は、まさにこの瞬間を頂点として、あとは完全に竜頭蛇尾に終ってしまったのである。というのは、このときになっても、相手方のフランシスコ派は、依然として姿をあらわさない。
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ほかの可能性もあった。これだけの歳月を経てもなお、一九八五〜八六年の遭遇が一般大衆にとって、いかに竜頭蛇尾の結果だったかは、いまも記憶に新たなところだった。
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師団全力を挙げての右岸攻撃も成功しなかった。砲兵戦主体の総攻撃も竜頭蛇尾に終った。守勢持久に転換した。
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ここに、笑いと涙を生み出す才能にあふれ、哀愁や悲しみの感受性も豊かであり、さらに道徳的な美しさまで兼ね備えた作家が登場した。彼は創造力にあふれ、彼の作品の登場人物は現実味があり、初めの勢いが竜頭蛇尾に終わるような特徴的な人物が名人の筆でいきいきと描かれた。彼の本は生きていた。
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委員長も笑いつつ政府席を見やれど、首相むっつりとして立つ気配なければ、「答弁はありません」と宣して沼袋すごすご着席。まこと袋の底破れて沼の水干上がりしごとく、竜頭蛇尾を絵にかきたるに似たり。
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