破れ放題

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  • 庭と庭とは破れ放題になっている垣根を距ててくっつき合っていた。 ヘッセ/芳賀檀訳『漂泊の人(クヌルプ)』より引用
  • 窓のガラスもなく、片手で押しても忽ちつぶれそうな破れ放題のアバラヤ学校であった。 坂口安吾『安吾の新日本地理』より引用
  • 襖は破れ放題で、開け閉めしなくてもすっとそのまま通り抜けられた。 長尾三郎『魂を彫る 鑿に賭けた大仏師父子の「心の王国」』より引用
  • 海の陽差しを受けて、教室のガラスがキラキラとまぶしかったが、そのガラスもあらかた半分は破れ放題のようだった。 壇一雄『リツ子 その愛・その死』より引用
  • 阿弥陀の堂は、子供らが足踏みしてたたいたあとだったので、板戸は破れ放題だった。 水上勉『雁の寺(全)』より引用
  • それを秘密にすべく、あまりにも天衣無縫というより破れ放題の石五郎君の挙動であるし、元来この医者が実に悟りの早い人間であることは前々から承知していたからだ。 山田風太郎『自来也忍法帖』より引用
  • 窓ガラスは破れ放題だし、畳はぼこぼこにほぐれていた。 里村欣三『放浪の宿』より引用
  • 破れ放題になつてゐる障子を見ても鬱陶しかつた。 牧野信一『「悪」の同意語』より引用
  • ふすまも板戸も破れ放題なので、屋内は、ずうっと、見通すことができた。 柴田錬三郎『決闘者 宮本武蔵(中)』より引用
  • 隙間だらけの唐紙や破れ放題になつてゐる障子の穴などからは、寒い風が遠慮なく吹き込んだ。 牧野信一『「悪」の同意語』より引用
  • 本堂はのきが傾き、入口は、破れ放題の障子がなかば開いていた。 滝口康彦『粟田口の狂女』より引用
  • みな、汚れ放題、破れ放題だが、平凡な村人の格好をしている。 菊地秀行『吸血鬼ハンター別巻01 D-昏い夜想曲』より引用
  • そしてかびだらけ、破れ放題の衣服には、さらに余の心胆を寒からしめる名状しがたいものがあった。 ラヴクラフト全集3『05 「アウトサイダー」』より引用
  • 戦時中のことだから、公園といっても、ろくに立木もなく、便所の硝子や戸も破れ放題、それはまあとにかく、汚れ方がすさまじかった。 野坂昭如『エロトピア2』より引用
  • それは長い二階家であったが、草蓬々の中に、あちこち壁は崩れ、羽目板ははげ、障子もたたみも破れ放題のあばら家だったからだ。 山田風太郎『明治波濤歌(下) 山田風太郎明治小説全集 10』より引用
  • ふすまも障子も、破れ放題だし、廊下には、ほこりが、たまっている。 西村京太郎『特急「白鳥」十四時間』より引用
  • 平野啓一郎はとくに強く推しており、「ボルヘス的な数学的可能性の中の生という主題を、「35歳問題」を通じてリリカルに導入しつつ、作者は、閉鎖系のシステムの中での主体的な人間像から、四方八方に破れ放題になった世界の人間像へと、言葉による転換を誠実に試みている」と評価した。
  • 部屋はすべて和室であるが、窓ガラスは割れ、ふすまや障子は破れ放題に破れ、焼けた畳の上にはほこりが降り積もっている。 森村誠一『棟居刑事の悪夢の塔』より引用
  • 茂助の一喝いつかつにようやく鎮まったものの、ついこの頃、えたばかりのふすまが破れ放題に破れているし、そこらの調度や机や書物なども乱脈に取りちらかって、目もあてられない有様である。 吉川英治『新書太閤記(五)』より引用
  • 古い、暗い、大きい家、障子もからかみも破れ放題、壁の落ちた所には、漆黒まつくろに煤けた新聞紙を貼つてあつた。 石川啄木『刑余の叔父』より引用
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