眼を遮る

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  • 自分達は何物も眼をさえぎらないベンチの上に腰をおろして並び合った。 夏目漱石『行人』より引用
  • この路は眼を遮ぎるもののない真直ぐな路のため、歩けど歩けど縮らぬ。 横光利一『夜の靴』より引用
  • 納戸なんど色の地にぼんやり菊の花を浮出さした着物が、私の眼を遮った。 豊島与志雄『未来の天才』より引用
  • 彼等にとっては、空気の存在が見えないように、五位の存在も、眼をさえぎらないのであろう。 芥川龍之介『羅生門・鼻』より引用
  • やみよりほかに何も眼をさえぎらない頭の上は、彼の立っている電車通と違って非常に静であった。 夏目漱石『彼岸過迄』より引用
  • そうしてそれから、第二の私が三度まで私の眼をさえぎった話を、出来るだけ詳しく話しました。 芥川竜之介『二つの手紙』より引用
  • 眼をさえぎらぬ空の二つに裂くる響して、鉄の瘤はわが右の肩先をべる。 夏目漱石『幻影の盾』より引用
  • 息をつくのも楽なら、眼を遮るものもありません。 チェーホフ/中村白葉訳『チェーホフ短編集「燈火」』より引用
  • されど真浦まうらたきゆきさへぎられ、足許あしもとすするまでらざりき。 出口王仁三郎『霊界物語 rm 20 20080623』より引用
  • 眼をさえぎるものは葉を落した防風林の細長い木立ちだけだった。 有島武郎『カインの末裔』より引用
  • 上州の東南地方から武州、下総国かけて一望、眼を遮るもののない大平野である。 佐藤垢石『わが童心』より引用
  • 左右眼を遮るものなく、大ゴビのまっただ中を、ジープは五〇キロの速度で走り続ける。 井上靖『私の西域紀行(下)』より引用
  • 明けても暮れても単調な、だだっぴろい眼を遮切るもののない曠野である。 里村欣三『シベリヤに近く』より引用
  • 又左衛門はその眼を遮った。 松本清張『かげろう絵図(上)』より引用
  • 左右共に眼を遮るものなし。 井上靖『私の西域紀行(下)』より引用
  • それに空は高く大きく、地平線まで何ひとつ眼を遮るものもない大陸の風景が、村尾をよろこばせた。 城山三郎『忘れ得ぬ翼』より引用
  • たちまち一朶紅いちだくれないの雲あり、夢のごとくまなこを遮る。 泉鏡花『婦系図』より引用
  • 悲しいくらい周囲は眼をさえぎるものもない。 岡本かの子『東海道五十三次』より引用
  • バタバタと虹のように眼をさえぎった物がある。 吉川英治『宮本武蔵』より引用
  • 一番眼を遮るものは、數ヶ月前までは數百の煙突からたなびく黒煙のウエーヴであつた。 長岡半太郎『大阪といふところ』より引用