疾しい

全て 形容詞
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  • その頃から私自身にも自分が身につけているやましさについてのそれとない自覚があったのだ。 辻井喬『いつもと同じ春』より引用
  • どうやら彼女は自分の行為を、心疾やましく思っているようだった。 山田正紀『火神(アグニ)を盗め』より引用
  • むろん、何にもやましい事はないのだが、顔を見られるのが不愉快なような気がした。 甲賀三郎『血液型殺人事件』より引用
  • が、今年は初めから緊張し、仕事をやって居る故か、あまり心疾しくなし。 宮本百合子『日記』より引用
  • もちろん、刀夜から見れば『妻・詩菜しいな』に見えるのだからやましい事など何もない。 鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第04巻』より引用
  • 時やし、ひよろひよろの青洋服あをやうふくは わと前へおもがはり、のめり泳ぎつ。 北原白秋『第二邪宗門』より引用
  • 明美にしてみれば、婚外交渉や妊娠にんしんは少しもやましいことではない。 泡坂妻夫『斜光』より引用
  • わたしの言葉に応えるよう口元をつり上げて、赤い騎士は超疾した。 奈須きのこ『Fate/stay night プロローグ』より引用
  • 僕でもやましいことをするのに、夜を選ぶのは嫌ですよ。 小野不由美『黒祠の島』より引用
  • その点に関する限り、私は心にかえりみて、恥ずかしいともやましいとも思ってはおりません。 高木彬光『幽霊西へ行く』より引用
  • それでも何だか自分が先進国の国民であるがゆえの特権をここぞとばかりに享受しているかのようで、心の片隅にやましさを覚える。 楡周平『マリア・プロジェクト』より引用
  • 闘志に光る八郎の両眼には、一点のやましさもなかった。 池波正太郎『剣客商売 18 番外編 黒白 下』より引用
  • 妻に気兼ねをするからには、疾しくないとは云え、やはり何かが其処にあったのでしょうね。 豊島与志雄『野ざらし』より引用
  • 勿論妻が居たとて、別に僕は沢子へ対して疾しい心を懐いてるのではなかったのですから、妻の手前を憚る必要はない筈でしたが、それでも何となく気兼ねがされたのです。 豊島与志雄『野ざらし』より引用
  • 思えばいとのとしつき、それから十年の歳月が過ぎて昭和十七年の六月、東京の下宿のラジオが軍艦行進曲を流し始めた。 阿川弘之『南蛮阿房列車』より引用
  • 自分は悪くないと取り乱すジョルジュを前に、マジッドの息子は、自分がビデオとは関係がないこと、ジョルジュのせいで施設送りとなった父マジッドが苦労して自分を育ててくれたことを語るとともに、ジョルジュが心の中に疾しいものを抱えていることを鋭く指摘する。
  • すると白薔薇さまロサ・ギガンティアは、「いとし」なのだと教えてくれた。 今野緒雪『マリア様がみてる 07 いとしき歳月(前編)』より引用
  • だが、一週間ぶりにぼくを迎えたおまえは、まるっきりやましさの影さえ見せず、動作や表情の隅々すみずみにまで、ちゃんと一週間ぶりの微笑をたたえ、その屈託くったくのなさには、ぼくもしばらく呆然ぼうせんとするしかなかった。 安部公房『他人の顔』より引用
  • 理学士の耳にも正に滝太郎の声である、と思うもしや! 泉鏡花『黒百合』より引用
  • 本来の使命である秀忠の病気回復ではなく、家光の子授けをもっぱら祈願していることに、お福は不思議にもやましさを覚えない。 堀和久『春日局』より引用