疑深い

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  • 姉は疑深い眼をしてむちうつやうにお末を見た。 有島武郎『お末の死』より引用
  • が、まだ其処そこたたずんだなり、時々はじろじろ彼の顔へ疑深い眼を注いでゐた。 芥川竜之介『お富の貞操』より引用
  • しかし森の鳥はことごとく、疑深さうな眼つきを改めなかつた。 芥川竜之介『翻訳小品』より引用
  • 併し疑深くひがんだ平三は却つて之を厭味に感じ虚偽だとさへ思ふこともあつた。 加能作次郎『厄年』より引用
  • あなたと闘っているうちに、私は自分の性格を台無しにして、とげとげした、がさつな、おどおどした疑深い女になってしまいました。 チェーホフ・アントン『妻』より引用
  • これ程喜べるものならば自分も結婚し度いと思つたが、自分の如き疑深い卑屈な根性の者には、到底それは不可能の事であらう。 水上滝太郎『貝殻追放』より引用
  • 豹のような水夫は、ひょうのように、疑深く、なおもピストルを、僕の胸にしたままだ。 寺島柾史『怪奇人造島』より引用
  • 多分あなたはロフオツデンの疑深い漁師とは違つて、幾分かわたくしの詞を信じて下さるだらうと存じます。 森林太郎『うづしほ』より引用
  • かう云はれて見れば、「しめおん」も己の疑深かつたのが恥しうもなつたに由つて、悄々すごすごその場を去らうとしたに、いきなり駈けこんで来たは、少年の「ろおれんぞ」ぢや。 芥川竜之介『奉教人の死』より引用
  • そして厚かましく 悪口を言う、疑深い奴に恥を掻かせて遣る。 森鴎外『ファウスト』より引用
  • カーウスは、ルスタムの真正面に立ちはだかり、灰色の冷やかな眼に疑深い色を煌めかせて云った。 宮本百合子『古き小画』より引用