男傾城
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福之助が色を売ることが、ゆうにとって辛くないわけはない。躯の芯がきりきり痛むのだけれど、男地獄、男傾城と承知で好きになった。耐えるよりほかはないのだった。
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これから追い追い、いやなところもわかるよと、金太郎が、おれァ役者は大嫌えさ。だれが好きこのんで男傾城でかせぎてえものか。おれァ、餓鬼のころから、前もうしろも使われっぱなしよ。
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男地獄、またの呼び名は男傾城。傾城とは遊女の別名ではないか。
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男傾城。おれの芸に惚れさせ、惚れてきた女には底無しに貢がせる。
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