生憎彼

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  • しかしへやを抜け出すには生憎あいにく彼の位置が入口より遠い奥にあるので、たいへん勝手が悪い。 海野十三『流線間諜』より引用
  • 強かった父にあやかって戦士になりたかったが、生憎あいにく彼には素養がなかった。 ベニー松山『隣り合わせの灰と青春』より引用
  • 母親は彼が父親と同じ文学者の道に進むことを願っていたが、生憎あいにく彼は表現する才能に欠けていた。 原田宗典『人の短篇集』より引用
  • 生憎彼の近くには誰もいなかったのだ。 小舟勝二『扉は語らず』より引用
  • 本来の力があるなら、そのまま魂をにぎつぶしていたのでしょうが、生憎あいにく彼にはその力がありませんでした。 ろくごまるに『封仙娘娘追宝録07 闇をあざむく龍の影』より引用
  • しかし生憎あいにく彼の心は少しも喜びに躍っていない。 芥川竜之介『早春』より引用
  • 大学へ進んで気儘きままな四年間を過ごすことに魅力を感じないでもなかったが、生憎あいにく彼は勉強がからっきしだった。 原田宗典『人の短篇集』より引用
  • こゝで多少の智識でもあれば得々と弁じたてようと思つたのだが、生憎彼はそれ以上云ふことは無かつた。 牧野信一『或る五月の朝の話』より引用
  • 生憎彼は非常に表現の下手な生れつきで、精神内容を表現しきれず、事あるたびに奇妙なことを口走る結果になつて、怒られたり笑はれたり蔑まれたりしてゐる。 坂口安吾『朴水の婚礼』より引用
  • だがその異様いようないでたちの彼を何と思って眺めたであろうか、スカートの短いところでカムフラージュされるとしても、生憎あいにく彼にしなだれかかっていたコケットのおキミを見落みおとはずはなかった。 海野十三『国際殺人団の崩壊』より引用