生憎なもの

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  • 団十郎が活歴物をするようになり、黙阿弥の裏に居た桜痴が表面に出て来た時代が丁度源之助の青年から壮年の頃であったから、生憎あいにくなものと言えるだろう。 折口信夫『役者の一生』より引用
  • ところが生憎なもので、谷丹三の店と、マコの店を、行ったり来たり、豪傑の訪れを待っているのに、こういう時に限って、一人も豪傑が現れない。 坂口安吾『西荻随筆』より引用
  • ところがいざ探すとなると生憎あいにくなもので、平生ふだんは散歩さえすればいたるところに神易しんえきの看板がぶら下っている癖に、あの広い表通りに門戸を張っている卜者うらないはまるで見当らなかった。 夏目漱石『彼岸過迄』より引用
  • 今年の秋になつて病氣の工合が大分よくなつたし、醫者も許し又すゝめてくれたので、何處かへ試しに行つて見ようと思ふと、生憎なもので時候外れの霖雨がしばらくつゞいて、中々適當な日は來なかつた。 寺田寅彦『写生紀行』より引用