生なましい

全て 形容詞
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  • 相手の目の示した生なましい苦痛の色に驚き、且つ心を痛めたからである。 クリスティ/西川清子訳『ナイルに死す』より引用
  • 謙作はテーブルのはしにやったじぶんの右の手に暖かな手のなまなましく触れたのを感じた。 田中貢太郎『港の妖婦』より引用
  • 一か月前に受けた式神しきがみどもの攻撃が、今でもまだ彼女の体に、生なましい記憶を残していた。 荒俣宏『帝都物語2』より引用
  • 行一はそこに立ち、今朝の夢がまだなまなましているのを感じた。 梶井基次郎『雪後』より引用
  • いずれも皮一枚の浅手ながら、受けたばかりの傷であるから、実に生なましい。 池波正太郎『剣客商売 02 辻斬り』より引用
  • 夜の太陽、と称したいほどに強い銀の色を放散させ、生なましい生命力を感じさせた。 藤堂志津子『やさしい関係』より引用
  • と、蛇は尻尾しっぽの切れた青くなまなました傷痕きずあとを見せながら姿を消してしまった。 田中貢太郎『山寺の怪』より引用
  • ただ、おぬいの身体にふれた感触だけが、まだ生なましく掌に残っていた。 藤沢周平『暁のひかり』より引用
  • 蛍光灯の白い光の下で、下山の血に汚れたイグナシオの姿は生なましかった。 花村萬月『イグナシオ』より引用
  • 宇宙服には動物のなまなましさはないが、つよい稀少きしょう価値があった。 開高健『パニック・裸の王様』より引用
  • 航海の最終段階は想像力のかきたてられる生なましいものだった。 ラヴクラフト全集4『07 「狂気の山脈にて」』より引用
  • 行一は其処に立ち、今朝の夢がまだ生なましているのを感じた。 梶井基次郎『檸檬』より引用
  • 在家の女よりさらに生なましい色香が、香信尼を覆いはじめたようだった。 藤沢周平『隠し剣孤影抄』より引用
  • そう思ったとき、突然生なましいものが、市兵衛の眼の奥に溢れた。 藤沢周平『暁のひかり』より引用
  • 眼の下の化粧がはげて、変に生なましく、そのかわり親しみやすい顔になっていた。 藤沢周平『隠し剣秋風抄』より引用
  • 愛の歴史が事件として生なましく露呈するのは、そんな無方向の時空においてである。 蓮實重彦『表層批評宣言』より引用
  • その闇の中に、土のにおいが生なましいまでに、濃くたちこめている。 池波正太郎『剣客商売 10 春の嵐』より引用
  • 教育装置としての風景にさからうのは、この生なましさを体験することにほかならない。 蓮實重彦『表層批評宣言』より引用
  • この記憶は、いまだに万穂子の身体の中に生なましく息づいている。 藤堂志津子『ジョーカー』より引用
  • それはあれ以来、不断に彼の脳髄になまなましく明滅しつづけている。 山田風太郎『忍者六道銭』より引用
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生なましい の使われ方