生あたたかい風

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  • 窓を開けたら、一瞬の冷気だったが、すぐに生あたたかい風に変った。 佐木隆三『旅人たちの南十字星(「逃亡射殺」に改題)』より引用
  • 妙に生あたたかい風がふいてまいりましたかとおもうと、白犬は急にくらくらっとなって気絶してしまいました。 興津要『古典落語(上)』より引用
  • 朝から吹いていた生あたたかい風は、昼すぎから急に強くなって、いまはまともに胸に受けると身を前に倒さないとすすめないほど強くなっている。 藤沢周平『蝉しぐれ』より引用
  • ついさっきまで真っ青だった空に、生あたたかい風があっという間に泥のような積乱雲せきらんうんを運んできた。 月村奎『レジーデージー』より引用
  • マンションを出ると、春の夜特有のシーツに残る体温のような生あたたかい風が頬をでる。 吉田修一『パーク・ライフ』より引用
  • 生あたたかい風が素足の膝の裏をくすぐるように吹き過ぎ、足の指先が不安で縮かむようだ。 深田祐介『暗闇商人(下)』より引用
  • 生あたたかい風がふいて来た。 海野十三『恐竜島』より引用
  • 窓がひとつあいていて、なまあたたかい風が流れこみ、ヒヤシンスの重いかおりを部屋じゅうにただよわせていた。 ヘッセ/常木実訳『デーミアン』より引用
  • 階段の下をのぞき込むと生あたたかい風が前髪を吹き上げる。 柳美里『タイル』より引用
  • この上は彼女の心のままに引き摺られて行くのほかは無いので、長三郎も無言で歩み出した時、宵からのなまあたたかい風が往来の砂をまいてどっと吹き付けた。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 草々は生あたたかい風に揺れていた。 花村萬月『イグナシオ』より引用
  • 蠅の羽音の中に老人が鳴らす扇子の音がまじり、遠くで鶏の鳴く声が生あたたかい風にのって流れてくる。 遠藤周作『沈黙』より引用
  • 生あたたかい風が来た。 矢作俊彦『東京カウボーイ』より引用
  • バサバサと葉の茂った街路樹に、生あたたかい風が、ゆるゆると当る、季節ざかいの荒模様の夕暮であった。 菊池寛『貞操問答』より引用
  • 言い忘れたが、その日はしめっぽく、どんよりと曇って、生あたたかい風が吹いて、雪どけがはじまりかけていて、象でさえ神経の変調をきたすような日であった。 ドストエフスキー/工藤精一郎訳『未成年(下)』より引用
  • 雨催いの空は低く垂れて、なまあたたかい風が吹く。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用