猪首
全て
名詞
287 の例文
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というのは、背中を火に向けていたものの、寒さは反対側から彼を攻めていたのである。彼の帽子は半ばずり落ちて、猪首の両側に異様な瘤のようになっていた。こんなようすで、彼はぶつぶつ言いながら股を広げて、立っていたが、その巨体の影で部屋を二つに分けていた。
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この太い猪首を締めて殺したんだから、犯人は相当筋力のある人間だな。
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一メートル六十七ぐらい。猪首で、顔は大きくて、堅い顎をしていると考えたほうがいいだろう。黒ずんだ髪で、たぶんこめかみのあたりに何本か白い髪がまじっていたのじゃないかな。
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そいつはドアをそのままにしておいて足音高く立ち去った。するとかわりに濃い灰色の制服を着た猪首の男がでてきた。銀色のナイフと戦斧の交差した小さな肩章をつけ、ボタンも銀色の髑髏だった。
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猪首の彼がそうすると、胸の中から顎を掘り出しているようだった。
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「向島へ」 「高速道路を利用しますか」 そうしてくれと答えたとき、前の黒塗りが走り出た。うしろの窓に猪首の幹事長と体格のいい経理局長の背中がならんでいた。ナンバープレートには衆院事務局の番号がついている。
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近づくにつれてわかる。猪首に着なした冑の下の顔は、白い鼻を出してにこにこ笑っていた。
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テーブルの組の人達もみんな彼女にその権威を許し彼女の機嫌に調子を合せて居るように見える。中でも彼女の隣の猪首で年盛りの男は卑屈なほど彼女の世話を焼いて居る。イベットも小田島の来たのを認めた。
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先刻の女が白い横顔を見せて、機内誌を眺めている。横には口をあけて寝ほうけている猪首の夫らしい男がいた。仁科は最後に女の耳飾りになごりの一瞥を与えた。
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まだ作業服をきたままだが、おそろしく猪首であることに気がついた。
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脚は長く、上半身は筋骨隆々で、顔は太陽と大気にさらされて真っ黒だった。五人とも額の狭い小さな頭が猪首の上にちょこなんとのっていた。薄い唇、鳥の嘴のような鉤鼻、いかつくって、いけ好かない顔つきだ。
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彼らは互いに血走った眼の中に、恐るべき憎悪を感じ合った。ことに背の低い猪首の若者は、露骨にその憎悪を示してはばからなかった。彼の投げ捨てる巌石は、しばしば偶然とは解釈しがたいほど、あの容貌の醜い若者の足もとに近くころげ落ちた。
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ずんぐりと猪首のこの男は、一見なかなか力もありそうに見える。
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さりげなく、近寄ってくる。灰色に近いブロンドの髪は短く刈りこまれ、猪首で、腹が突き出ている。五十代の男である。
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ことにガニ股のズボンの膝が大きくたるんでいるところをみても、あんまり風采を気にしない人物であることを物語っているようだ。ワイシャツの襟が太い猪首に食いいりそうで、見ていても気の毒である。年齢は五十五、六だろう。
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退院して一週間は経つが、頭にはまだ包帯を巻いている。夫のほうは対照的に健康そのもので、がっしりとした体格の猪首の男だった。男は立ちあがり、会釈した。
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二、三人の町の商店主。ジェリソンはグループの後ろの方に、猪首の男が坐っているのを認めて、手を振った。これは隣りの家のジョージ・クリストファーだったが、あまり会う機会がなかった。
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