猛だけしい

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  • 店を一歩出ると、街は猛だけしい怒りに灼かれるように燃え立っていた。 竹本健治『匣の中の失楽』より引用
  • また夏の頃のようにたけだけしい蠅捕り蜘蛛がやって来るのでもなかった。 梶井基次郎『冬の蠅』より引用
  • その時になってへいの向うからたけだけしい犬のえ声がおこった。 大江健三郎『死者の奢り・飼育』より引用
  • あごに古い傷の走る顔は、わしに似て猛だけしく、とりわけ目がすさまじかった。 平井和正『狼の紋章』より引用
  • 日は終日、真夏のように猛だけしい光を野に投げ、青い空のどこにも、雲の影すら見えなかった。 藤沢周平『回天の門』より引用
  • 時刻は八ツ近いと思われ、深夜の月の光が、猛だけしいほど明るく路上を照らしているだけだった。 藤沢周平『回天の門』より引用
  • その根太くたけだけしい論理に、伊庭は首をすくめる思いがした。 半村良『戦国自衛隊』より引用
  • 一度、ぞんざいに掘られたあなのなかに横たわり、ほつれた髪と三角帽子に縁取られた、数多くの猛だけしい顔に威圧されているように思えたことがあったという。 ラヴクラフト全集7『09 「忌み嫌われる家」』より引用
  • しかし、予算折衝や支出計画作成など、どんな仕事を与えても、この官吏は鬼神のように猛だけしく事を運んだ。 荒俣宏『帝都物語2』より引用
  • 穴山のたけだけしい国粋主義や、東洋風の豪傑趣味が、何かしら、そのような執念と反感に根ざしていないと、誰が保証できるだろうか。 武田泰淳『快楽』より引用
  • 岩の上に立ちはだかって、怒り、いまにも躍りかからんばかりのオットー・リーデンブロックの姿は、あのたけだけしいアイアスに似て、神々に挑むかとみえた。 ヴェルヌ/金子博訳『地底旅行』より引用
  • 巨大な怪物が猛だけしくも恐ろしく、まわりにぬっとそびえ立つなか、吊り目の商人がヤクからとびおり、にや笑いをうかべて捕虜のまえに立った。 ラヴクラフト全集6『09 「未知なるカダスを夢に求めて」』より引用
  • 男はたけだけしくえ、おれたちを睨みつけた。 篠田達明『にわか産婆・漱石』より引用
  • 夜の桜のこずえによる犬士は、人柄はおなじではないが、いずれも二十前後で威風凛々として、それでいて猛だけしくなく、微笑をうかべると三歳の童子もなつく。 滝沢馬琴『里見八犬伝 巻4』より引用