物語るところ

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  • 彼自身の物語るところによると、十三歳にして既に彼は恋をした。 チェーホフ・アントン『決闘』より引用
  • 以下、呉用の物語るところであるが、呉用のことばを仮るにはちと長すぎる。 吉川英治『新・水滸伝(三)』より引用
  • 私の物語るところのものは、いつも私という小さな個人の歴史の範囲内にとどまる。 太宰治『苦悩の年鑑』より引用
  • そしてそれは他でもない、爬虫類と両棲類との類縁関係が物語るところである。 今西錦司『生物の世界』より引用
  • そのことはその墨跡の数点が物語るところである。 北大路魯山人『良寛様の書』より引用
  • 赤くなったり青くなったりして星尾の物語るところは、満更嘘まんざらうそであるとは思えなかった。 海野十三『麻雀殺人事件』より引用
  • それにかかわらず、この光の物語るところによってこれらの星が皆我々の地球上にあると同種の諸原子から成立っていることが分るのである。 寺田寅彦『宇宙の始まり』より引用
  • そこでかれが物語るところによると、それこそ、世にも珍妙ないきちがいがあったのである。 横溝正史『人形佐七捕物帳 09』より引用
  • しかし、さういふ態勢は、国際間の微妙な動きにつれて、何時崩れないとも限らないのが、これまた歴史の物語るところである。 岸田国士『従軍五十日』より引用
  • この段を「道明寺」ともいうのは、この館がのちに道明寺となったという由来を物語るところからきている。
  • 少数の地方的な一時的の例外を別とすれば、この妨げが現在不断にあらゆる蒙昧民族に対し働いていることは、実際の観察と経験とが吾々に物語るところであり、そして理論は、これは一千年の昔にも現在とほとんど同じ力で働きまた一千年後もほぼ同じほどであろうということを、指示しているのである。 吉田秀夫『人口論』より引用
  • その物語るところは多く天平の異聞であるが、文芸としては弘仁の特性を現わしている。 和辻哲郎『古寺巡礼』より引用
  • イチの物語るところによると、たとえば商店街のショウウィンドウに目をやっている時に、欲しい物があるかないかにかかわりなく、その正札の値段以上のお金が懐にある時とない時では、私の顔が確実に違うのだそうです。 安部譲二『塀の中の懲りない面々 2』より引用
  • パン造りと酒造りとは、同じところで行なわれ、製法の上から前者が後者の前段階であったことは、多くの壁画の物語るところである。 坂口謹一郎『古酒新酒』より引用
  • そのうちの一節でいちばん気に入ったのは、イーニアスがダイドーに物語るところだ。 シェイクスピア/福田恆存訳『ハムレット』より引用
  • 佐七はまた、辰や豆六と顔見合わせたが、お蝶がそれに少しもかまわず、涙ながらに物語るところによると、こうであった。 横溝正史『人形佐七捕物帳 09』より引用
  • その日の、君の物語るところにれば、君が入営して一週間目くらいに、もうはや菊川マサ子からの手紙が、君を見舞ったという。 太宰治『未帰還の友に』より引用
  • それがすむと、満座ひっそりとしているただなかで、彼は船乗りシンドバードの物語るところに、耳を澄ましたのでございました。 佐藤正彰訳『千一夜物語 04』より引用
  • それに又全快し乍ら狂人で暮す此の秀才の物語るところが、その奇怪な心境を通して眺められた此の病院の様々な風変りな出来事や、それに対する鋭いそして奇妙な彼の観察や批評等、全てが興味深いもので、いはゞ私は全く打算的に、面白づくで此の病院へ日参してゐた。 坂口安吾『母』より引用
  • 天才的な皮肉ひにく屋がこうした委細いさいをことこまかに身振り手真似まねよろしく物語るところを想像していただきたい。 ドーデ/大久保和郎訳『風車小屋だより』より引用
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物語るところ の使われ方