物淋しい

全て 形容詞
59 の用例 (0.00 秒)
  • 乗客のうちにだんだん東音の多くなって来る事も物淋しさを増す一つの種であった。 高浜虚子『子規居士と余』より引用
  • 歓楽のあとの物淋しさ、とでも云うような心持が私の胸を支配していました。 谷崎潤一郎『痴人の愛』より引用
  • 処が此氷川神社、恐らく赤坂区の中これほど物淋しい処はありますまい。 国木田独歩『夜の赤坂』より引用
  • しかしこの物淋しい小部屋は僕に大切な暗示を与えてくれた。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • それで、物淋しいようだが、一面また何かと気の紛れる折もあるのだった。 田辺聖子『新源氏物語』より引用
  • 随風の心に、いま五体へ吹きつけている夕風以上に物淋ものさびしい風が立ったようだった。 半村良『産霊山秘録 上の巻』より引用
  • 後ろの方には細長い橋を痩せた腕のやうに出した小さな町が川にまたがつて物淋しく横はつてゐた。 有島武郎『幻想』より引用
  • 市長席は空席で、まるで歯の抜けたような物淋しさを見せていた。 海野十三『深夜の市長』より引用
  • 静寂の世界の物淋しさが、いっそう加わってくるようであった。 胡桃沢耕史『旅券のない旅』より引用
  • 私は吹雪の底にひたりながら、物淋しくそう思って、又机の上に眼を落した。 有島武郎『小さき者へ・生れ出づる悩み』より引用
  • それは僕にとって、都合のよい、同時にたまらないほど物淋しいことだった。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • 息を吸い込むたび、喉の奥で何とも言えず物淋しげな音がし、肋骨が動いた。 小川洋子『沈黙博物館』より引用
  • 私は吹雪ふぶきの底にひたりながら、物淋しくそう思って、また机の上に眼を落とした。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • 森閑として物淋しさが身にみると、夢ではないかと思います。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 次郎は、まもなく帰らなければならない、と思うと、急に物淋しい気分になった。 下村湖人『次郎物語』より引用
  • ときどき犬の遠吠えが物淋しく聞こえてくるばかりだった。 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編01 本格推理Ⅰ』より引用
  • やかましい仲間がいなくなると、燈台が急にひっそりと、物淋しくなった。 フリーマン・リチャード オースティン『歌う白骨』より引用
  • そういうときはことに気乗がせず、秋の日暮の物淋しさが格別に感じられます。 高浜虚子『俳句の作りよう』より引用
  • かれこれ午前三時というのでありますから、いかにも凄く物淋しい。 久生十蘭『魔都』より引用
  • 静寂や物淋ものさびしさをイメージさせる月ではなかった。 藤堂志津子『やさしい関係』より引用
  • 次へ »