焼き尽す

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  • 一日、江戸の町を焼き尽したような太陽が漸く西へ落ちはじめていた。 平岩弓枝『御宿かわせみ 31 江戸の精霊流し』より引用
  • この会見は、彼の心の底にある傲慢さをあらかた焼き尽してしまったのだ。 クラーク『都市と星』より引用
  • レエシュの荒地には、炎が焼き尽した黒ずんだ廃墟が残っているだけだ。 ガボリオ/松村喜雄訳『ルコック探偵(下)』より引用
  • そして長い間の人間の努力を一炬いっきょの下に焼き尽してしまった。 田山花袋『日本橋附近』より引用
  • 相手の白熱的な芸術慾に焼き尽されまいとして太い溜息を何度も何度も重ねた。 夢野久作『二重心臓』より引用
  • これで半日乗り続けたら焼き尽す事が出来るだろうと思った。 夏目漱石『それから』より引用
  • 堂宇を焼き尽す炎と黒煙は天高く昇り、琵琶湖の対岸からも遠望できた。 池宮彰一郎『本能寺(上)』より引用
  • そして二つの光の中で、彼の傾向は、焼き尽す光よりもむしろ輝き渡る光の方にあった。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • 一山を焼き尽して、御達ゴタチの住みかの古穴も、安んじ難い火宅となつた。 折口信夫『狐の田舎わたらひ』より引用
  • 「あのぶんじゃ門番が獣を焼き尽すのにはまだかなりの時間がかかりそうだね」と彼は言った。 村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 2』より引用
  • 是で半日乗りつゞけたら焼き尽す事が出来るだらうと思つた。 夏目漱石『それから』より引用
  • 私の分別は、はたしてこの胸のなかの燃えさかる火に焼き尽されたのだったろうか? アンデルセン/神西清訳『即興詩人(下)』より引用
  • その来る日は、彼らを焼き尽して、根も枝も残さない。 ニーヴン&パーネル『悪魔のハンマー〔上〕』より引用
  • バイロンをしのぐ烈々たる精神の火が三十歳の処女の弱い肉体を焼き尽したのである。 エミリー・ブロンテ/田中西二郎訳『嵐が丘』より引用
  • かくてわれは他の人々を照らすため、身を焼き尽すなり。 佐藤正彰訳『千一夜物語 10』より引用
  • この火が国中を焼き尽してもかまわないわ、あなたが帰ってきてくれるなら歓迎の花火になるもの。 セルバンテス/荻内勝之訳『ペルシーレス(上)』より引用
  • 媛もこの一瞬にすべてを焼き尽したいのである。 黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 2 西戦の巻(上)』より引用
  • 寒さは心のわざで防ぎうる以上の寒さとなり、火は心のわざで熱くないと感じている者のはだを焼き尽してしまった。 半村良『となりの宇宙人』より引用
  • 出来ることなら、薄情な京都の人間の住んでいるこの土地を人ぐるみ焦土となるまで焼き尽してやりたいとまで思っているのである。 近松秋江『霜凍る宵』より引用
  • 私ども女性は、地獄ジヤハンナムで、赤い劫火ごうかの焼き尽す最も数多い燃木もえぎなのでございます。 佐藤正彰訳『千一夜物語 10』より引用