無間奈落

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  • 三年三月といえば太宰が「無間奈落」の執筆に打ち込んでいた頃だが、この頃がプロレタリア文学の最盛期といってよく、商業雑誌もその誌面の多くをこの新興の文学に割いていた。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • 血の池や、針の山や、無間奈落むげんならくという白い煙のたちこめた底知れぬ深い穴や、到るところで、蒼白くせたひとたちが口を小さくあけて泣き叫んでいた。 太宰治『晩年』より引用
  • 血の池や、針の山や、無間奈落といふ白い煙のたちこめた底知れぬ深い穴や、到るところで、蒼白く痩せたひとたちが口を小さくあけて泣き叫んでゐた。 太宰治『思ひ出』より引用
  • 「無間奈落」はその序編しか残されていないが、その主人公大村乾治はあざとく隈取くまどりをした太宰自身の戯画であると見てよく、生れ育った生活環境といい、家族構成といい、津島家のそれと酷似している。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • 六月、第二号に「無間奈落」の第一章を掲載、しかしこの小説は第二回をもって中絶、未完におわった。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • 高校時代の「無間奈落」「学生群」「地主一代」その他の作品は、一日も早く世の中から認められたい、文壇に打って出たいという野望と焦燥のなかから生れた。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • 度し難い奴じゃ、この世にあるうち、汝の業障の贖いを早速にせん限り、あの世で無間奈落の底に久遠に突き落さりょうぞ。 バルザック/小西茂也訳『風流滑稽譚(第一輯)』より引用
  • 「無間奈落」で父源右衛門をモデルにしてブルジョアの頽廃堕落をあばき、「地主一代」で地主階級を告発弾劾しながらも、大金持ちの一員であるという安心感と、ひそかな誇りと、そして津島家の肉親たちへのしなだれかかるような甘えが、太宰のなかにはあったと思えるからである。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • すでに「無間奈落」でブルジョアジーの澱んだ頽廃にメスを入れた太宰は、「花火」でも、遊興のあげくに脳梅毒にかかり、病的な獣慾で小間使を犯し病毒を感染させ、死に至らしめ、その供養のため花火を打ち上げる家兄を登場させる。 野原一夫『太宰治 生涯と文学』より引用
  • 身の毛もよだつ無間奈落だ。 太宰治『ダス・ゲマイネ』より引用