無二無三

全て 名詞
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  • このとき、玉造組では「進思尽忠」「無二無三日本魂」と記載された幟を掲げていた。
  • いや押し出そうとしているばかりではなくて、事実無二無三に押し出して来て、瞬間に丘を走り下りて、森林の中へ走り込んだ。 国枝史郎『生死卍巴』より引用
  • いや、それはかはしたところが、三にてられるうちには、どんな怪我けが仕兼しかねなかつたのです。 芥川竜之介『藪の中』より引用
  • 長押なげしにあった九尺柄の槍を取って、無二無三に、かの暗澹あんたんたる鎧櫃の座敷へ侵入しました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 水底が浅くなったために無二無三に乱れ立ち騒ぐ波濤の中を、互いにしっかりしがみ合った二艘の船は、半分がた水の中をもぐりながら、半死のありさまで進んで行った。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • やつらの方からすれば、無二無三むにむさんに城を攻めかけて、こちらを城に封じこめれば、風向きを見ていた者どもも味方にはせ参じてくるから有利になるわけじゃが、それもわからんらしいわ。 海音寺潮五郎『天と地と(一)』より引用
  • 病馬厩うまや塵埃じんあい棄場から脱営して、この道の裏を憲兵に脅えながら無二無三に走ったものである。 壇一雄『リツ子 その愛・その死』より引用
  • 無二無三に攻めかけてもいいが、それより火をかけて炎の下から逃げ出して来るのを追うもの射に射とった方が手間がかからん。 海音寺潮五郎『平将門 中巻』より引用
  • 私が無二無三に進み寄ってあるまじい名の立つ結果を引き起こしたその人の真価を知っているだけなお捨ててしまったのが済まないことに思われて、せめて中宮にはよくお尽くししたいと、それも前生の約束だったのでしょうが、こうして子にしてお世話を申していることで、あの世からも私を見直しているでしょうよ。 与謝野晶子『源氏物語』より引用
  • こうして無二無三に走って行く。 国枝史郎『生死卍巴』より引用
  • けれども無二無三な船足の動揺には打ち勝てなかった。 有島武郎『生まれいずる悩み』より引用
  • お綱はまた匕首をとりなおして、人の体が抜け出られるまで、無二無三に切り開け始めた。 吉川英治『鳴門秘帖』より引用
  • いや、それは身をかわしたところが、無二無三むにむざんに斬り立てられる内には、どんな怪我けがも仕兼ねなかったのです。 芥川竜之介『藪の中』より引用
  • やがて敵と味方は、見る見るうちに一つになって、気の違ったようにわめきながら、十郎の倒れている前後をめぐって、無二無三に打ち合い始めた。 芥川竜之介『偸盗』より引用
  • 父は絶望の八つ当たりに、先夜の約束を反古ほごにし、わが子の恋をも無二無三に踏みにじってしまうかもしれない。 岡本綺堂『小坂部姫』より引用
  • が、どうしたのか七、八人の者は、長脇差や棍棒をふるって、そうしてなんとも物をいわずに、無二無三に打ちかかって来た。 国枝史郎『娘煙術師』より引用
  • 戦乱のような事態ものがちかづいたとしても、状況をもっとも的確に見わたせる無二無三の人物として、指導的立場に就かせるにちがいない。 古川日出男『アラビアの夜の種族1』より引用
  • こんどは地勢を改めて、すべての人数を下へ見おろし、吾から寄って左風剣、右風の剣、無二無三に斬ってまくる。 吉川英治『鳴門秘帖』より引用
  • 正成は弟正季まさすえに向かってといって、七百余騎を二手に分け、会下山を下って直義の本隊に無二無三に突撃して行った。 菊池寛『日本武将譚』より引用
  • 面積に於て広いには広いが、やっぱり屋敷跡、あるいは庭園、もしくは公園の一部といったような気分の中の森を、米友は二メートルの木柱をかついで無二無三に進んで行くと、やがてかなりの明るさがパッと行手の森の中に現われて、そこでガヤガヤと人の笑い声、話し声が手に取るように聞え出しました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
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