為出かさ
全て
動詞
5 の例文
(0.00 秒)
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いかなる場合に知り合ったか知らないが、みはるがその青年と顔を合わせた時、みはるにとって、こんどの不幸な事件は予約されてしまったのである。架山は、大三浦の口から、すべては自分の息子の責任で、たいへん申し訳ないことを為出かしてしまったという一言の挨拶を欲しかったのである。それで、こちらの気持も収まり、貞代が言ったように、すべては、みはるの持った運命だという風に自分に言い聞かせることができる。
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抒情詩である短歌の今一つの欠陥は、理論を含む事が出来ない事だ。三井甲之は、既に久しく之を試みて、いまだに此点では、為出かさないで居る。詩歌として概念を嫌わないものはないが、短歌は、亦病的な程である。
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あんたが親なら先ず子供の話ぐらい聞けよ。子供が不始末を為出かしたんなら、子供を叱る前に自分の監督不行き届きを反省したらどうなんだい。この子は大事な友達が目の前で怪我して、大層動揺してるんだ。
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でも、むろん、あなたにとっては、事は終わった訳ではありません。あなたがここで為出かしたことにたいして、ぜひとも、あなたに責任を取ってもらわねばなりません。そうこう言っているうちに、三人は、酒場のなかまで来ていた。
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出かけない主義が、何も為出かさぬ間に活力を消耗して了つた立見君の半生を語る如く、後藤君の常に計画し常に秘密にしてゐるのが、矢張またその半生の戦ひの勝敗を語つてゐた。札幌の秋の夜はしめやかであつた。
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