濡れ

全て 動詞 名詞
14,014 の用例 (0.02 秒)
  • しかし急な草付は濡れたためか辷り勝で、同時に行動する事を許さない。 小川登喜男『一ノ倉沢正面の登攀』より引用
  • 深さは一尺くらいだったらしいが転んだため腰から下全部濡れてしまう。 加藤文太郎『単独行』より引用
  • 滝の附近の岩は勿論もちろん、島全体が濃い霧のためにあおぐろく濡れているのである。 太宰治『猿ヶ島』より引用
  • 涙だけは二人ともこらえたが、二人の眼差は濡れた月のやうにうるむで居た。 牧野信一『喜びと悲しみの熱涙』より引用
  • もうぼうぼうの頭が雨に濡れて渦を巻き、肩は雨で重そうに垂れていた。 金史良『天馬』より引用
  • もう八時間もの登攀を続けているので、この濡れた岩は実際困難であった。 小川登喜男『一ノ倉沢正面の登攀』より引用
  • 黒い甃と朱の建物が、明るい細雨に濡れて一種の美しさを漂わせていた。 宮本百合子『長崎の印象』より引用
  • キャビンには半分ほど屋根があり、その奥にいるとさほど濡れなかった。 片岡義男『ラハイナまで来た理由』より引用
  • 雨に濡れている両側の草が気持悪く脛に当る細道を抜けて、通りに出た。 小林多喜二『不在地主』より引用
  • 窓ぎわなどが濡れてしまっているのを見たりすると全く憂鬱になりました。 梶井基次郎『橡の花』より引用
  • ぼくは鼻の下が濡れていることに気づいて、それで拭うと黒く染まった。 佐野良二『闇の力』より引用
  • 停めてある自動車の濡れた屋根の列が、明かりを受けて鈍く光っていた。 片岡義男『少女時代』より引用
  • 何処までも続く砂は 一ぱいに夕焼を受けて、 黄金きんと紫に濡れて居る。 与謝野晶子『晶子詩篇全集拾遺』より引用
  • 蔦代は唇を引きゆがめながら、涙にれぎらぎらと光っている目を上げた。 佐左木俊郎『恐怖城』より引用
  • 靴の中がじめじめしてるのが、服の濡れたのよりは、私には気になる。 豊島与志雄『山上湖』より引用
  • この謎が解けたら、それこそ、れずに水の中から出て来るようなものだ。 中山省三郎『カラマゾフの兄弟』より引用
  • 思ひだす多くのことが、それほど重く濡れた感じで、侘びしいのである。 坂口安吾『吹雪物語』より引用
  • 私はその時反対にれた身体からだを風に吹かして水から上がって来た。 夏目漱石『こころ』より引用
  • 女中がもってきた新らしいタオルで、濡れた髪と肩とを拭いてやった。 豊島与志雄『死の前後』より引用
  • 雨に濡れたあとの動物的な感覚が、たしかにその本能へ拍車を掛けていた。 織田作之助『夜光虫』より引用
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