漫ろ

全て 名詞 副詞
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  • 様子を見に行きたくて気もそぞろな兵隊から計画どおり制服をうばい取る。 喬林知『今日からマ王 第03巻 「今夜はマのつく大脱走!」』より引用
  • 二時間以上も様々な風呂を堪能たんのうしてから、熱海風の街並みをそぞろ歩く。 喬林知『今日からマ王 第04巻 「明日はマのつく風が吹く!」』より引用
  • いつもの小兵衛に似合わず、今日は気も急くし、足の運びもそぞろなのである。 池波正太郎『剣客商売 09 待ち伏せ』より引用
  • だから、そこらへんがわからないホロは気もそぞろに尻尾しっぽをいじっている。 支倉凍砂『狼と香辛料Ⅱ (電撃文庫)』より引用
  • 二日は臨時客の儀に大勢の公達が訪れ、特に若者たちは噂の玉鬘に皆気も漫ろだった。
  • 重蔵もそぞろに三十年ぜんの夢を辿って、谷川のながれに映る自己おのれの白髪頭を撫でた。 岡本綺堂『飛騨の怪談』より引用
  • われ此の川蒸氣にて隅田川を上下せしこと幾回なるを知らざるが、今瑞村と共とするにつれて、十年の昔の漫ろに偲ばるるかな。 大町桂月『月の隅田川』より引用
  • 何せここは岡山市とは違い、洒落しやれた洋食屋も呉服屋も何もなく、そぞろ歩く並木の静かな道もない。 岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』より引用
  • トレッキングのような専門化されたスポーツないし旅行の形態は少々気後れするかもしれないが、遊歩という形で気軽に漫ろ歩くことは好む人もあるかもしれない。
  • 私は又、同じあの病室で、脳膜炎で入院してゐた長女が、脊髄から水を取られるときの悲鳴を聞くのが厭さに、その時もこの炊事場で煙草をふかしてゐた、十年前のことが、漫ろに思ひ出されて来た。 徳田秋声『和解』より引用
  • 豪軍ホージュンそぞろに携えていたレイピアの柄を持ち直し、『貫光迅雷』の構えを取った。 虚淵玄『鬼哭街』より引用
  • 意思による統制とうせいそぞろな乱れによって失われ、七体ななたい分身ぶんしんは全てき消え、無数の数珠玉じゅずだまに戻ってパラパラと床に落ちた。 高橋弥七郎『灼眼のシャナ 第16巻』より引用
  • ドリアンは公園の中をそぞろ歩くにしても、ピカデリイを散歩するにしても、行き交う人々の顔をいちいち、彼等が一体どんな生活を営んでいるものかと怪しみながら、狂いじみた好奇心でながめた。 渡辺温『絵姿』より引用
  • 口上がどうあれ、その歓待が口先だけなのは、そぞろな声音を聴けば敢えて察するまでもない。 虚淵玄『鬼哭街』より引用
  • さしも潔き志をいだける者にして、その酬らるる薄倖はつこうの彼の如くはなはだしく酷なるを念ひて、貫一はそぞろ涙の沸く目を閉ぢたり。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用
  • 所々に枯木や茅舎を点綴した冬の大原野は、そぞろにまだ見ぬ露西亜の曠野を偲ばしめる。 石川啄木『雪中行』より引用
  • 境内をすずろ歩く人びとも少なくない。 池波正太郎『剣客商売 13 波紋』より引用
  • 凉子が垣間見せる静かな狂気の迫力に気圧されて、耕司は逃げ場を求める心地で手元のルーズリーフを漫ろにめくり、適当な一文を目で追った。 虚淵玄『沙耶の唄』より引用
  • あまりのこわさに気もそぞろ。 喬林知『今日からマ王 第11巻 「めざせマのつく海の果て!」』より引用
  • 怪しい洋人の移寫したやうな字で「サムライ印」とかいふ騎馬武者の木綿織物の商標は、予をして漫ろに横濱のサムライ商會の店頭の裝飾を想起せしめた。 木下杢太郎『京阪聞見録』より引用