湛える

全て 動詞
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  • 瞳の底にいつも涙をたたえているシルヴィアの顔がまた私の頭に浮かんだ。 坂東眞砂子『13のエロチカ』より引用
  • この旧火口らしい穴の底には異常に鮮かな青緑の水をたたえた湖があった。 倉橋由美子『アマノン国往還記』より引用
  • 焔の下は何だろうとよく見ると、そこには清澄な水がたたえられてあった。 海野十三『火葬国風景』より引用
  • 渓の石を入れて水をたたえ、硝子ガラスふたをして座敷のなかへ持ってはいった。 梶井基次郎『交尾』より引用
  • 質素だが大きな木の机の上には、水をたたえた土瓶どびんいくつも置いてあった。 ろくごまるに『封仙娘娘追宝録03 泥を操るいくじなし』より引用
  • 満々と水を湛えた空間を、紫青のガウン姿が舟も使わずに渡っていった。 菊地秀行『吸血鬼ハンター09d D-蒼白き堕天使4』より引用
  • 私は深いふちのようにたたえた海にのぞんだ、西洋風の部屋を約束しました。 倉田百三『青春の息の痕』より引用
  • 彼女の一対の瞳がたたえる表情は、二十年の歳月を経ても変わっていない。 村上春樹『1Q84 BOOK3』より引用
  • 私の魂は、あの瞳にたたえられた静かな水の深みに捕らえられてしまった。 坂東眞砂子『旅涯ての地(下)』より引用
  • もうすこしで口許が微笑を湛えていると言いかねなかったほどである。 ベルグ/行方未知訳『イマージュ』より引用
  • 色青ざめた母の顔にもいつしか僕等を真から可愛がる笑みがたたえて居る。 伊藤左千夫『野菊の墓』より引用
  • 彼らは、腹を抱えて笑いながらも、目にはいっぱいの涙を湛えていた。 菊池寛『乱世』より引用
  • ただ夜風のさざなみをたたえた中に小さい波紋をのこしていただけだった。 吉川英治『黒田如水』より引用
  • 黙示録がどうなったのか訊きもせず、殺意だけを蛇のような瞳に湛えて。 菊地秀行『トレジャー・ハンター04 エイリアン黙示録』より引用
  • 宏美の瞳は蝋燭ろうそくの炎を見つめている時のような、あやしい光をたたえていた。 大崎善生『アジアンタムブルー』より引用
  • それは何という不遜さと共に、何という謙譲さを湛えていることだろう。 原口統三『二十歳のエチュード』より引用
  • 羽毛の白をたたえた月の光があるので空は決して暗くなることはない。 ウルフ/西崎憲編訳『ヴァージニア・ウルフ短篇集』より引用
  • 目というよりは、無限に深いものをたたえた、うす暗い穴のような感じだ。 石坂洋次郎『陽のあたる坂道』より引用
  • 囲まれた谷であるヘベス・カズマは、かつて水を湛えていた可能性がある。
  • そして微笑をたたえた芳子の匂うような美しさに、人々は目をみはっていた。 三浦綾子『銃口』より引用
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