流石に胸

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  • 入鹿も流石に胸が一杯になり蝦夷の手を握った。 黒岩重吾『落日の王子 蘇我入鹿(下)』より引用
  • まさか何事もあつたのではあるまいと流石に胸をときめかせながら寢たまゝ煙草に火をつけてゐると、朗かに啼く鳥の聲が耳に入つて來た。 若山牧水『山寺』より引用
  • と言ふので、一生懸命に歩いたが、村が見えなくなつた時は流石さすがに胸が少し迫つて、親達はさぞ驚く事であらう。 田山花袋『重右衛門の最後』より引用
  • 流石さすがに胸が迫った。 海野十三『間諜座事件』より引用
  • 流石に胸もとがむかつくらしく白いハンケチを鼻にあてながら酸味の荒い葡萄酒を啜って居たベッシエール夫人も、少し慣れて来たと見えて、思い切ってハンケチをとった。 岡本かの子『巴里祭』より引用
  • 流石に胸もとがむかつくらしく白いハンケチを鼻にあてながら酸味の荒い葡萄酒をすすって居たベッシェール夫人も、少し慣れて来たと見えて、思い切ってハンケチをとった。 岡本かの子『巴里祭』より引用
  • 流石さすがに胸一杯の嫉妬と怨恨うらみとを明白地あからさまには打出うちだし兼ねて、ず遠廻しに市郎を責めているのである。 岡本綺堂『飛騨の怪談』より引用
  • 世界第一と称せられる劇壇の指揮者、白髪の巨人、スタニスラウスキイの前に立つて「吾が友」と呼び得るアントワアヌの心持に反し、コポオは流石に胸を躍らせてゐるやうに思へた。 岸田国士『あの日あの人』より引用
  • 流石さすがに胸が騒いだ。 平岩弓枝『江戸の娘』より引用
  • 余も流石に胸を騒がせた、真中に「博士穴川甚蔵」とあって端の方にペイトン在養蟲園とある、是が養蟲園の主人で、曾て余が虎井夫人の為に手紙の宛名として認めて遣った其の穴川甚蔵であるのだ。 黒岩涙香『幽霊塔』より引用