津々と

全て 副詞
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  • 春風に労働者を対照にもつて来たところに、百姓味が津々と溢れてゐる。 福士幸次郎『津軽地方特有の俚諺』より引用
  • 二十幾年求めて与えられなかった性格上のうえ津々しんしんと迫る力に充たされて来る。 島田清次郎『地上』より引用
  • 月光の下に黒鉄くろがねの荒野は津々しんしんと広がり、破壊の痕跡は一片だに見られない。 菊地秀行『吸血鬼ハンター12d D-邪王星団4』より引用
  • 声は深い夜に津々と響いた。 菊地秀行『吸血鬼ハンター07b D-北海魔行 下』より引用
  • 中窓の外の庭から流れてくる、幽かな秋虫のすだきのまにまに、部屋の気配は私をつつみながら、津々と沈んでいた。 藤原晋爾『秋津温泉』より引用
  • 閉じたドアを隔てても、鬼気は津々しんしんと精神を蝕んでいく。 菊地秀行『トレジャー・ハンター16 エイリアン蒼血魔城』より引用
  • あるひは二曲屏風に桜の若樹を写したものであるとか、岩とか、鳥とか、殊に方寸尺の小点のものに多い覊旅の心尽しや道釈人物に、津々と筆路の深く美しいものがある。 木村荘八『小杉放庵』より引用
  • ただあの辞句を批判的にのみ見て、武蔵の道念を高いとか低いとか、論じる人もあるが、私は以上のような見解から、他の五輪書や兵法三十五箇条などの遺文以上に、彼の独行道というものは、深く玩味がんみしてみると、そこに人間武蔵のおもしろさが津々しんしんとつつまれているような気がする。 吉川英治『随筆 宮本武蔵』より引用
  • 唯あの辭句を批判的にのみ見て、武藏の道念を高いとか低いとか、論じる人もあるが、私は以上のやうな見解から、他の五輪書や兵法三十五箇條などの遺文以上に、彼の獨行道といふものは、深く翫味してみると、そこに人間武藏のおもしろさが津々とつつまれてあるやうな氣がする。 吉川英治『折々の記』より引用
  • 壇上の全員は一斉に起立し、津々とお辞儀をした。 海堂尊『チーム・バチスタの栄光(下)』より引用
  • 抱きよせて、さしつさされつ酒を乾しておりますうちに、酒に興を呼びおこされて、悦生は隆々と硬起させ、一枝は津々とぬらしております。 駒田信二『好色の勧め』より引用
  • 妙娘にそういわれて、悦生が大いに雄才を展して抽送いたしますと、一陣一陣快美に襲われて妙娘は身を|《くね》らせ肢をふるわせ、玉液は涓々津々けんけんしんしんと湧き、全身悚然しようぜんとして魂も消え去らんばかりです。 駒田信二『好色の勧め』より引用
  • 仲秋近い真夜中の冷気は津々と膚に寒い。 島田清次郎『地上』より引用