泥深い

全て 形容詞
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  • 池には蓮がすっかり枯れて、舟で泥深どろぶかい根を掘り返している男などがあった。 徳田秋声『足迹』より引用
  • アデレード河は河幅を増し、その岸は泥深くなり、海はもう近かった。 ヴェルヌ/大久保和郎訳『グラント船長の子供たち(中) 地の果ての燈台』より引用
  • 池は自然のままに放置されて泥深く、周囲には笹や蔓が生いはびこっていた。 豊島与志雄『樹を愛する心』より引用
  • この社会を動かす、いちばん泥深い所へメスを入れようというんだからな。 半村良『黄金伝説』より引用
  • 家のすぐ前に、竹藪の下から湧き出る水が、泥深い池を拵えていた。 豊島与志雄『特殊部落の犯罪』より引用
  • 河床は幅約十メートル、深さ二メートルで泥深く、しかもそのときは凍っていた。 ヘディン/岩村忍訳『さまよえる湖』より引用
  • 夏は霧がかかり、秋は十月から雪が降り、沼の泥深いところに鹿や熊がいる。 久生十蘭『奥の海』より引用
  • 湖岸の泥深いところを歩きまわったのだとみえ、膝から下が泥だらけになり、靴にアオミドロがついている。 久生十蘭『肌色の月』より引用
  • こういう平和な娘たちの中にも、今にそうした泥深い秘密をのぞく者が現われるのかもしれない。 半村良『楽園伝説』より引用
  • 地下の泥深くに細い匍匐茎を横に走らせ、節ごとに茎を立てるが株立ちにはならない。
  • 字名は泥深い土地であったことによるものと推測され、さらに当地に所在する金刀比羅堂境内の天神社はかつて船着天神と称していたという伝承からも農作業に船を用いる必要のあった土地であったと考えられる。
  • 足でもぐもぐやっておりますうちには、泥深くしずんでしまいます。 興津要『古典落語(続々)』より引用
  • そこで私は、泥深い池の底へ沈めることにきめました。 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編02 本格推理Ⅱ』より引用
  • 見送りに出ていた東二条院側の召使が大声で叫んだが、池は泥深く、水温も低かった。 杉本苑子『新とはずがたり』より引用
  • ただ、今ではさらに泥深く突き進むだけなのです。 高野悦子『二十歳の原点』より引用
  • 長い優しい時間がおわり、悠子ははじめてにしてはひどく泥深どろぶかい淵へ墜ちて行かねばならなかった。 半村良『魔女街』より引用
  • 初めのうちは、ねとねとした泥深い地面と、こんがらかっている沼地の植物とのために、進むのがなかなか捗らなかった。 スティーブンソン・ロバート・ルイス『宝島』より引用
  • 刃物の傷はみな浅手で命にかかわるようなことはなかったが、池へころげ落ちた時に、長太郎は運悪く泥深いところへ顔を突っ込んだので、そのまま息が止まってしまった。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • だが、私が岸辺に立つと指揮官の合図で羽音高くいっせいに飛び立ち、隊列がととのうと総勢二十九羽が私の頭上に輪を描き、もっと泥深い池で朝の餌を口にできることを信じつつ、間を置いた指揮官の規則的な鳴き声とともに真っすぐカナダ目指して飛んでいった。 ソロー/神原栄一訳『森の生活』より引用
  • 池は泥深く、底のほうまで見透みとおせないが、さまざまな雑魚ざこがひしめき泳いでいる気配は、岸に立つだけでよく、わかった。 杉本苑子『続今昔物語ふぁんたじあ』より引用