況してその

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  • してその年若な留学生が自己の美貌びぼうと才能とを飾るかのようにその話を始めた時には、彼は独りで激しい心の苦痛を感ぜずにはいられなかった。 島崎藤村『新生』より引用
  • 況してその村から、家にゐれば氣まゝにしてゐられる親の傍をはなれて、蘆の湯や小涌谷邊りの旅館に奉公してゐる村の娘等が、山の上から遠くの溪の底に親里の團欒の灯を眺めて胸を搾るやうに懷しがるのも無理はない。 近松秋江『箱根の山々』より引用
  • 況してその金がどう使われようと、一向構わないのであって、要するに道義上の金を醵出したということで気が済むのであり、そうした道義上の気休めにさえなれば、凶作義金の意義は充足されるのである。 戸坂潤『現代日本の思想対立』より引用
  • 碧梧桐調は専売特許の如き者いち早くこれを摸して世に誇らんとするは不徳義といはんか不見識といはんかしてその句が平々凡々「も」の一字によりてごうも価を増さざるをや。 正岡子規『墨汁一滴』より引用