気を兼ねる

20 の用例 (0.01 秒)
  • わたくしに気を兼ねて黙っていらっしゃる方もずいぶん多いと思います。 松本清張『小説東京帝国大学(上)』より引用
  • 田辺に気を兼ねている店側からすれば、見せたくないもののはずである。 服部真澄『清談 佛々堂先生 わらしべ長者、あるいは恋』より引用
  • 平次は家の中にいるお組に気を兼ねて、八五郎の道草をたしなめます。 野村胡堂『銭形平次捕物控 10』より引用
  • と客は言ったが、周囲に気を兼ねてすぐに切り出そうともしない。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • が、他の人の気を兼ねるという傾向は、右のような好みにのみ基づくのではあるまい。 和辻哲郎『藤村の個性』より引用
  • 三宅が笙子に気を兼ねていると見た女たちが、にぎやかに調子を合わせる。 光瀬龍『征東都督府』より引用
  • 左右に気を兼ねるようであればこの気合いが出ない。 和辻哲郎『文楽座の人形芝居』より引用
  • そう言って、客の持参する手土産などにも、ことさら気を兼ねる様子がない。 杉本苑子『絵島疑獄(下)』より引用
  • 糸子刀自はもう完全にこの息子に負けているので、この時も気を兼ねるような風情ふぜいだった。 横溝正史『金田一耕助ファイル02 本陣殺人事件』より引用
  • お住は世間に気を兼ねながら、兎に角嫁の云ふなり次第に年の変るのでも待つことにした。 芥川竜之介『一塊の土』より引用
  • お住は世間に気を兼ねながら、とにかくよめの言うなりしだいに年の変わるのでも待つことにした。 芥川龍之介『トロッコ・一塊の土』より引用
  • と言ったが、甚平は奥の方に気を兼ねる顔いろになった。 藤沢周平『風の果て(上)』より引用
  • 臆病な五位は、これまで何かに同情を寄せる事があつても、あたりへ気を兼ねて、まだ一度もそれを行為に現はしたことがない。 芥川竜之介『芋粥』より引用
  • 臆病な五位は、これまで何かに同情を寄せる事があっても、あたりへ気を兼ねて、まだ一度もそれを行為に現わした事がない。 芥川龍之介『羅生門・鼻』より引用
  • 峻に気を兼ねてか静かに話をしている。 梶井基次郎『城のある町にて』より引用
  • 臆病おくびような五位は、これまで何かに同情を寄せることがあっても、あたりへ気をねて、まだ一度もそれを行為こういに現わしたことがない。 芥川龍之介『羅生門・鼻・芋粥』より引用
  • 幼いころから慣れすぎているくらいだのに、由良は気を兼ねたように言訳がましく話し出した。 中井英夫『とらんぷ譚』より引用
  • こちらに気を兼ねているらしく、口をつぐんでいた。 海音寺潮五郎『平将門 中巻』より引用
  • 幼少のころから他人の気を兼ねて育ったということは、それほどまでに深く藤村のなかに食い入っていると思う。 和辻哲郎『藤村の個性』より引用
  • で、父に気を兼ねながらも、ぷいと部屋を出てしまった。 下村湖人『次郎物語』より引用