残り惜しい

全て 形容詞
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  • と答へたが、私はバルコンを離れての室へくのが残り惜しく思はれた。 与謝野寛『巴里より』より引用
  • それには犬どもも敵しかねて、さも残り惜しそうに逃げ去って行った。 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編02 本格推理Ⅱ』より引用
  • 返す返すお詣りのやまりましたことを私どもも残り惜しく思っております。 与謝野晶子『源氏物語』より引用
  • そうして、お絹の死に目に会わなかったことが残り惜しくも思われた。 岡本綺堂『両国の秋』より引用
  • そのくせ彼女は、わたしのいないことを残り惜しく思って、今やわたしを望んでいるのだ。 ジッド/山内義雄訳『狭き門』より引用
  • そう思うと、自分が気をかしたつもりで、こう早く席を立って来てしまったのが残り惜しくなった。 夏目漱石『明暗』より引用
  • 花は溜息をつきながら身仕舞をすると、残り惜し気に出て行く。 久生十蘭『魔都』より引用
  • あの一番手近な方法を、残り惜し気にあきらめる事になってしまう。 小栗虫太郎『夢殿殺人事件』より引用
  • 青年は車を離れるのが残り惜しいような気がしたが、降りないわけにゆかないのでそのまま降りた。 田中貢太郎『賈后と小吏』より引用
  • そして、両親を失ったことや、ことにその両親を愛し得なかったことを残り惜しく思っていた。 フランス/岡野馨訳『舞姫タイス』より引用
  • ロッティはあまりの残り惜しさに、またしても泣き出しそうな口の尖らせ方をしました。 バーネット・フランシス・ホジソン・エリザ『小公女』より引用
  • そして、やがて教会から立ち出るときには、礼拝のそんなに早く終わってしまったのが残り惜しいような気がするのだった。 チェーホフ/中村白葉訳『チェーホフ短編集「六号室」』より引用
  • 図抜ずぬけて大きな眼鏡をかけた材木屋の隠居も、どうやら残り惜しい顔をしている。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • なんだか残り惜しそうに引き留める師匠をふり切って、彼は半刻ほどの後にここを出た。 岡本綺堂『半七捕物帳全集(69作品)』より引用
  • 自分の家の上に覆い被さっていた大木の倒れたように明るくなったような気持もするし、なんだか残り惜しいような気持もした。 菊池寛『三浦右衛門の最後』より引用
  • まことに残念で、今日でもこればかりはどうも致し方もないことではあるが、残り惜しく思われます。 高村光雲『幕末維新懐古談』より引用
  • それから一月程御側にいたのち、御名残り惜しい思いをしながら、もう一度都へ帰って来ました。 芥川龍之介『羅生門・鼻』より引用
  • したがって従来経験し尽した甲の波には衣を脱いだへびと同様未練もなければ残り惜しい心持もしない。 夏目漱石『現代日本の開化』より引用
  • ひとり妻だけはおやすっかりそっておしまいになったんですかと言って、少し残り惜しそうな顔をした。 夏目漱石『硝子戸の中』より引用
  • 山三郎は階梯段はしごだんを降ります、残り惜しいから、お蘭は山三郎を船の処まで見送ります。 三遊亭円朝『松の操美人の生埋』より引用
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