殊に

全て 副詞
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  • 先刻せんこくから、ことに私の眼をひいた一人の四十前後の男の患者がありました。 岡本かの子『病房にたわむ花』より引用
  • ことに小さい裸女の画などはどの位シヤルマンに出来上つてゐたであらう。 芥川竜之介『文芸的な、余りに文芸的な』より引用
  • 自然現象に支配せられること多き古代人には殊にこの事実が著しかつた。 石川三四郎『社会的分業論』より引用
  • どんな花にも同じやうな粉があるが、殊に百合の花にはそれが沢山ある。 ファーブル・ジャン・アンリ『科学の不思議』より引用
  • ことに徳川時代にっていよいよさかんになったのはたれも知る通りである。 岡本綺堂『かたき討雑感』より引用
  • 彼れから金を借りた悲惨な貧乏人のうちで殊に悲惨な一家がありました。 伊藤野枝『火つけ彦七』より引用
  • 氏は近来きんらい女の中でもことに日本の芸者およびそうした趣味の女を嫌うようです。 岡本かの子『岡本一平論』より引用
  • 殊にこのお写真はどうしてもこのお邸にあるわけがないのでございます。 大倉燁子『蛇性の執念』より引用
  • 僕は、殊に誰にでも自分の理論を強ひて首肯させようとするものではない。 岸田国士『築地小劇場の旗挙』より引用
  • 殊に自分は今自分の内生が徐々として轉向しつゝあることを感じてゐる。 阿部次郎『三太郎の日記 第一』より引用
  • 殊に、お信さんが家に居ながら顔を見せてくれない時にはさうだつた。 加能作次郎『乳の匂ひ』より引用
  • この言葉はことに科学によってその正しい意味から堕落させられている。 有島武郎『惜みなく愛は奪う』より引用
  • 行く道は大変困難でもあるし殊に西北原には道などはありはしない。 河口慧海『チベット旅行記』より引用
  • 殊に貧しげな彼の身なりはこの世俗的な問題に一層の重みを加えていた。 芥川竜之介『春』より引用
  • 殊に救いのないような孤独と深い憂悶の中に捉われている今の彼である。 金史良『天馬』より引用
  • 日向の美々津川の辺と言へば、三十代の私の旅行にも殊に印象が深かつた。 折口信夫『山の音を聴きながら』より引用
  • 殊にその大得意なのは、いつも同じ時間を指してゐるブリキの時計でした。 ファーブル・ジャン・アンリ『科学の不思議』より引用
  • 殊に父と不和になつてから、肉親の愛を換し得るのはたゞ妹だけだつた。 菊池寛『真珠夫人』より引用
  • 藤橋から少し下ったところは雪崩の跡で道が殊に悪くなっていました。 加藤文太郎『単独行』より引用
  • 殊に化粧でありますが、其の化粧に就て矢張り独特な見方があるのです。 岸田国士『日本演劇の特質』より引用
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