歩くともなく歩い

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  • 縦に長い駐車場を歩くともなく歩いて、彼は時間をやりすごした。 片岡義男『夏と少年の短篇』より引用
  • そこでとうとう私も思い切って、そのひっぱる方へ五、六間歩くともなく歩いて参りました。 芥川龍之介『蜘蛛の糸・地獄変』より引用
  • 庄吉は、三田の薩摩屋敷の方へ、歩くともなく歩いて行った。 直木三十五『南国太平記』より引用
  • とりとめのない感想に耽りながら、彼は、歩くともなく歩いて、いつの間にか下宿の前に来ていた。 小酒井不木『被尾行者』より引用
  • さればこそ女の手許に預けた一包の金、事情は語り残したけれども、それが何を意味しての金だか、女が充分に推量している、と兵馬は、それを自ら慰めつつ、歩くともなく歩いているのです。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • いろいろな感慨かんがいが胸にあふれて歩くともなく歩いてくると、かれは町の辻々つじつじに数名の巡査が立ってるのを見た、町はなにやら騒々しく、いろいろな人が往来し、店々の人は不安そうに外をのぞいている。 佐藤紅緑『ああ玉杯に花うけて』より引用
  • 着陸するなり、歩くともなく歩いて行くと、とある町角に泉があって、うら若い女たちが、静かに足をはこびながら、つぎつぎに水を汲みにくるのが、目にとまる。 内藤濯『星の王子とわたし』より引用
  • 朝、山路を歩くともなく歩いて、お稲荷さんに詣でた、行者一人の長日月の努力が、岩を割き地を均らして、これだけの霊場を出現せしめた事実に頭を下げる。 種田山頭火『其中日記』より引用