歌う
全て
動詞
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自分で書いた曲をヒットさせたいという気持ちがある。
日本のほかの人が歌ってくれてもいいし、外国でヒットするんでもいい。
そのためにも、一度、オフコースというグループから離れてやってみなければいけないと思った。
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山際淳司『Give up オフコース・ストーリー』より引用
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そこまで断定はできないが、人麻呂の歌は、こういう歌謡の系統からほど遠くないところにあったのだろうという気はする。
どんな調べで歌われたか、それを知ることは今ではもう誰にもできない。
それは万葉集の歌に限らず、メロディを後の世に残すことは楽譜を伴なわないかぎり無理なのだ。
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藤村由加『人麻呂の暗号』より引用
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赤い苺の実というのは、実は人間の心臓のことだと歌っているのである。
海野十三『恐怖の口笛』より引用
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発句を好みまして、これも沢山覚えていました。
これにも少し節をつけて廊下などを歩きながら、歌うように申しました。
自分でも作って芭蕉などと常談云いながら私に聞かせました。
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小泉節子『思い出の記』より引用
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歌詞どおりの、だれもいない海を見つめながら僕たちはその歌を歌った。
阿刀田高『花惑い』より引用
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と、僕は嘘を言った。
だけどその時間になったら、僕は自分のための新しい歌を歌おうと思う。
ヘルター・スケルターの次なら、ロング・ロング・ロングだろうか。
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中村航『ぐるぐるまわるすべり台』より引用
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さっきも言ったように、まだ幼い彼女が顔を高く上げ、口をあけて坐っているのよ。
これを見た人は、次のような歌でも歌っているのかと思ったに違いないわ。
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アレティーノ/結城豊太訳『ラジオナメンティ』より引用
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何でも自然の作ったものを見る彼の女の様子は初恋の女がその恋人を見る様に水々しくうれしそうでさわる時には、苦しいほどのよろこびとに体をふるわせて居た。
彼の女はあけても暮れても自然の美くしさに笑い歌い又泣きもして居た。
男の事は頭の中になかった。
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宮本百合子『芽生』より引用
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それはでたらめの言葉を並べた工場の小唄の一つで、豊富にむちゃに韻をふみ、木の身振りや風の音と同じく何らの意味もなく、煙草の煙とともに生まれ、その煙とともに散り失せ飛び去ってゆく歌の一つであった。
トロミエスの長談義に答えて皆が歌ったその歌は次のようなものだった。
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ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
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こんな「いい気になっている」歌を、いい気になっているとも思われない歌唱力で、意味がわかっているのかいないのか、ぽーっとした顔して河合奈保子が歌うところが、なんともおかしい。
多くの人も彼女が歌ったから笑ってすませてしまったのではないだろうか。
これをもし南美希子が歌ったとしたら、ぜったいみんな笑わなかっただろう。
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姫野カオルコ『愛は勝つ、もんか』より引用
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それから、女が千葉の知らない歌を歌いはじめた。
歌は知らなかったが、それを歌っている歌手は個人的にも知っていた。
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遠藤周作『協奏曲』より引用
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ここからは私どもの歌ったり飛んだりできる所になっているのでございます。
宮沢賢治『虹の絵の具皿』より引用
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ココナスは事情を察したつもりになって部屋に戻ることに決めた。
そのとき、上のほうから、歌を歌いながら一人の男が階段を降りてきた。
ラ・モールだった。
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アレクサンドル・デュマ/鹿島茂『編訳 王妃マルゴ(上)』より引用
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季節的には、むしろこの歌のほうがいまの季節を歌ったものかもしれない。
いずれにしても、寒さと侘しさを歌ったところが共通しているのは、ことによると、吉野の歴史的な背景のせいなのだろうか。
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内田康夫『天河伝説殺人事件(上)』より引用
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その日の午後四時に、佐々木美沙子の属するプロダクションが、芸能記者を集めて、簡単な会見をやった。
彼女が歌えなくなったことについて、いろいろな噂が流れたためらしい。
マネージャーの白石も出席していたが、プロダクションを代表して喋ったのは副社長の奥田洋一郎だった。
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西村京太郎『イレブン殺人事件』より引用
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ドイツ政府は、イギリス政府やアメリカ政府と同じように、「リリー・マルレーン」の放送料を、彼に一文も払わなかった。
彼は、この歌が連合軍で歌われていたことすら、戦後まで知らなかった。
彼は唯ひたすらに、自分の仕事に専念していた。
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鈴木明『リリー・マルレーンを聴いたことがありますか』より引用
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気まぐれな海陸風の悪戯が彼には|微笑《ほ ほ え》ましく思われた。
彼は少女が詩を詠ったから、自分もほんとうに歌でも歌おうかと思った。
が、彼はそれほど時間に余裕がある身ではない自分を思い返した。
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新田次郎『昭和新山』より引用
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イワンは、アメリカへ渡っても、『いい傾向さえ持ちつづければ』地下で働くよりも人類に貢献することができるって言うんだ。
が、それじゃおれたちの地下の賛美歌はどこで歌われることになるんだ?
アメリカがなんだ、アメリカへ行ったってまた空っ騒ぎの生活じゃないか!
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ドストエフスキー/北垣信行訳『カラマーゾフの兄弟(3)』より引用
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生きて世にあったときよりも死んだ後に幸福を得、長いあいだ呻吟した牢獄からほんの数歩あゆんで、この世で最も愛したものと結ばれるだろう。
こうして自分は地上に楽園を見いだすだろう、と最後の行は歌っていた。
パルマの城砦ではファブリツィオのことはもっぱら最も神聖な義務にそむいた卑しむべき裏切り者とのみ言われていたけれども、普良な聖職者ドン・チェーザレは未知の人間が送って来た美しい本を見て大満悦だった。
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スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(下)』より引用
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そこまで一人で歌ったけれ共、あとを教えて居るうちに逝ってしまった。
そこまで歌って、フッと行きづまって、 「華子忘れちゃった」と云って私に抱きついて居た小さい掌が私の胸を段々と〆めつけて行った心持を今は只思い出すばっかりである。
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宮本百合子『悲しめる心』より引用