柔和相
7 の例文
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このため、密教では「馬頭明王」と呼ばれて仏の五部で蓮華部の教令輪身であり、すべての観音の憤怒身ともされる。それゆえ柔和相の観音の菩薩部ではなく、憤怒相の守護尊として明王部に分類されることもある。また「馬頭」という名称から、民間信仰では馬の守護仏としても祀られる。
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いわゆる柔和相の馬頭観音として有名なものには福井県・中山寺の「馬頭観音像」や、滋賀県・横山神社の「馬頭観音立像」があり、憤怒相と柔和相の両面を持つものとしては栃木県日光市・輪王寺の「馬頭観音像」も知られている。神奈川県岩流瀬の石仏は、一面二臂の柔和相の馬頭観音である。異相として、千葉県多古町・蓮華堂の「馬頭観音像」は、化仏としての阿弥陀仏を頭上に戴き、馬頭はなく、一面八臂の柔和相で白馬に乗った姿である。
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ほとんどが一面だが、上述のように毘沙門天・弁才天と合体した三面六臂の大黒天も作られた。以上のような憤怒相は鎌倉期の頃までで、これ以降、大国主神と習合して現在のような柔和相で作られるようになるが、まれに観世音寺にある大黒天立像のように憤怒相の像も見られる。
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神奈川県岩流瀬の石仏は、一面二臂の柔和相の馬頭観音である。異相として、千葉県多古町・蓮華堂の「馬頭観音像」は、化仏としての阿弥陀仏を頭上に戴き、馬頭はなく、一面八臂の柔和相で白馬に乗った姿である。馬頭観音の石仏については、馬頭の名称から身近な生活の中の「馬」に結び付けられ、近世以降、民間の信仰に支えられて数多くのものが残されている。
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馬頭観音の柔和相は『覚禅鈔』に初出して、四面二臂の異相の馬頭観音であり、この姿は『陀羅尼集経』に説くところと一致している。いわゆる柔和相の馬頭観音として有名なものには福井県・中山寺の「馬頭観音像」や、滋賀県・横山神社の「馬頭観音立像」があり、憤怒相と柔和相の両面を持つものとしては栃木県日光市・輪王寺の「馬頭観音像」も知られている。神奈川県岩流瀬の石仏は、一面二臂の柔和相の馬頭観音である。
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雑密時代である初期唐代以降の中国で盛んに信仰され、日本でも数多く造像された。通例、頭上の正面側に柔和相、左側に憤怒相、右側に白牙上出相、背面に大笑相、頭頂に仏相を表す。日本では、奈良時代から十一面観音の造像・信仰は盛んに行われ、法隆寺金堂壁画中の十一面観音像が最古の作例と見なされる。
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