柔和な顔立ち
11 の例文
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一言で言えばやさしさ、としか言いあらわせない。一切の邪心を消した柔和な顔立ちをしていた。パルバティが一歩をふみ出した時、そのレリーフの中で翼が動き、顔に光のさざ波が走った。
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あいさつすると、三宅は愛想笑いを浮かべて軽く頭を下げたが、田所と手塚は明日美を一瞥しただけだった。三十五、六に見える三宅は、痩せ型で柔和な顔立ちをしているものの、かつて暴力団に所属していたという話である。なんという暴力団だったかは忘れたが、少なくとも史郎がいた九條組でないことはたしかだ。
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部屋の中から返事があり、すぐにドアが中から押し開けられた。柔らかい橙の逆光を受けて、柔和な顔立ちの女性が出てくる。わたしの母親よりも随分歳をとって見えた。
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頑丈そうな体格に比べると、顔立ちは柔和だった。その柔和な顔立ちが緊張を見せた。運転席に残った藤村さえも、車を動かすのを待って彼の反応を見つめている。
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貴乃花が夜叉の顔に変身したと話題になったものだ。普段は仏のように柔和な顔立ちの貴乃花が一転夜叉に変身した一番は、まさしく日本人好みの神話となり得るのだ。怒りの明王オンパレードの東寺講堂の中で、一段と異彩を放っているのが不動明王であろう。
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江原がなかにいるのを知りながら、人待ち顔でたばこをふかしている。きちんとスーツをきて、柔和な顔立ちで、とても悪徳ガードマンの一味にはみえない。
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ハバロフスク近くの炭坑の出身で、肩幅は広いが背は低かった。柔和な顔立ちは性格を現していた。レミゾフはバロージャの注いだホーロー引きのカップを手に取った。
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どの騎士団もこの対抗試合には若手の主力を送り込むのが常だった。それなのに、ラモナ騎士団の代表は叙勲もされていない騎士見習いの若者で、少女のように色が白く柔和な顔立ちで身体つきも細くしなやかで、筋骨たくましい他団の代表にかかればひとたまりもないように見えたのである。そんな若者が舞うように軽やかに、他団の代表を次々に打ち倒していったのだ。
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忠志と目が合うと、優しく整った顔がニッコリと笑った。「おはよう」 やわらかそうな髪と、綺麗に透き通る瞳が柔和な顔立ちに合っている。相変わらず「可愛らしい」という表現がピッタリだった。
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いまのかなめでなかったら、その貴公子然とした風貌に、すこしは心を奪われていたかもしれない。とらえどころのない柔和な顔立ち。敵なのか味方なのか、危険なのかそうでないのか、まったく想像のできない雰囲気の持ち主だった。
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