染め出す

全て 動詞
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  • 白地にうろこを染め出した新らしい単衣ひとえを着て、水色のような帯を結んでいた。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 薄鼠色うすねずみいろの着物の長くひいたすそにはやはり月見草が美しく染め出されていた。 寺田寅彦『花物語』より引用
  • ひろげてみると、鬼の面のうえに本という字が染め出してある。 横溝正史『金田一耕助ファイル03 獄門島』より引用
  • 黒地くろぢしろく、応援団おうゑんだんのシート一ぱいおほきく「Wダブリユー」とひとされてゐた。 小島政二郎『海燕』より引用
  • その幕に白く丸く染め出されているのは、どうやらからすのかたちらしい。 横溝正史『幽霊座』より引用
  • ほの赤く灯影に染め出された古障子には飲食店と書いてあつた。 若山牧水『木枯紀行』より引用
  • 唐縮緬とうちりめんの袖には咲き乱れた春の花車が染め出されている。 寺田寅彦『枯菊の影』より引用
  • 着物はつくったもののコートまで気がまわらなくて、この唐子からこを染め出した母の一枚を借りたのだ。 林真理子『野ばら』より引用
  • それには雅楽に何の縁故ゆかりもなさそうに見える変なもんが、たてに何行も染め出されていた。 夏目漱石『行人』より引用
  • それには雅楽になんの縁故ゆかりもなさそうに見える変な紋が、たてに何行も染め出されていた。 夏目漱石『行人』より引用
  • 出て来たのは背の低い頑丈そうな男で、半纏の背中に真赤な胡蝶の形が染め出されていた。 甲賀三郎『支倉事件』より引用
  • 丸多の暖簾のれんは丸の中に多の字を出してあるんですが、これには丸多の店のしるしが無く、家の定紋じょうもんさがり藤が小さく染め出してある。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 颯爽とひきあげて行く一行のむこうの空を夜明けの光がうすく染め出していた。 平岩弓枝『御宿かわせみ 13 鬼の面』より引用
  • 見るとそれは唐草模様を染め出した青い大きな風呂敷づつみであった。 大倉燁子『青い風呂敷包』より引用
  • 日表にことさら明るんで見えるのは季節を染め出した雑木山枯茅山であった。 梶井基次郎『闇の書』より引用
  • 白地に梅を染め出した小紋、その隣りの川はひわ色の地に匹田ひつたで花が描かれている。 林真理子『野ばら』より引用
  • 全く小菊の言葉通り、そこにはおぼろに染め出された湯の街の、ほのかな闇があるばかりでした。 横溝正史『蔵の中・鬼火』より引用
  • それは加賀友禅の作家に描いてもらったもので、モダンに梅を染め出したものである。 林真理子『美女入門 PART3』より引用
  • 映画では黒いだけのこの血が実際にはいかに美しく物すごい紅色を氷海のただ中に染め出したことであろう。 寺田寅彦『空想日録』より引用
  • 十月に入ってから、雪はあちこちの黒い土の上をまばらに染め出したが、日がたつと共に、白い部分が多くなって行く。 胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』より引用