染めわけ

全て 動詞
30 の用例 (0.00 秒)
  • 空は次第に太陽が昇るにつれ、眩しい茜色と薄水色と群青色の三層に綺麗に染めわけられてゆく。 佐々淳行『連合赤軍「あさま山荘」事件』より引用
  • 夢中になって川岸の草むらのなかをさぐっていると、黒と黄の鮮やかな染めわけ縞のクモが網を張っていたり、背中に無数の卵を背負った虫が水に潜っていったりして、一瞥しただけで体がつめたくなり、視野が青く黒く縮小したりするような、どうしようもない恐怖におそわれる。 開高健『(耳の物語1) 破れた繭』より引用
  • それにしても、木の葉はまだ枝をはなれず、黄一色の濃淡に染めわけられた大自然は、巧まない絵のやうに奥床しい。 岸田国士『北支物情』より引用
  • そのとき、暮れなんとする春の夕空は、ひがし一面を紺碧こんぺきめ、西半面の空は夕やけに赤く、琵琶びわの湖水を境にして染めわけられたころあいである。 吉川英治『神州天馬侠(二)』より引用
  • 右側だけ残ったクライスラーのヘッドライトは、県道の黒いアスファルトの帯と、赤と白のペンキで染めわけた鉄柵てっさくと、その前方に波うつ黒い海をとらえた。 大藪春彦『血の罠(v1.0)』より引用
  • 蹴ころがされて、ウムとうめきながら立ち上がったのは、口元に昏倒こんとうしていた一角で、正気づいたが深傷ふかでを負っている、左の肩先から袖半身、染めわけたようなくれないである。 吉川英治『鳴門秘帖』より引用
  • 「ほな、風呂入ってくるわ」少年は立ち上って、少女は、「浴衣ゆかたそこにあるわ」ジャンパーをかける時、洋服箪笥だんすの下に、同じ柄を赤と青で染めわけた寝巻みつけていた。 野坂昭如『心中弁天島』より引用
  • 樹木と雑草と稲穂が、濃淡に染めわけられた、広漠こうばくたる平蕪へいぶの中をうねる街道を、長く影法師をわせて、一人の老人が、歩いて行く。 柴田錬三郎『赤い影法師』より引用
  • 稚児が淵はいまはんぶんは月に照らされ、はんぶんは月にそむいて、明暗ふたいろに染めわけられて、しいんとふかい色をたたえている。 横溝正史『不死蝶』より引用
  • 亥子餠は、碁石ごいし大にまるめ、おしひろめたものを、白、赤、黄、胡麻ごま萌黄もえぎの五色に染めわけた餠で、それを将軍がひとつずつ手にとって下される。 山田風太郎『自来也忍法帖』より引用