染めつけ

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  • 雲が遠くの海に垂れて、空と水とが同じ色に染めつけられていましたわね。 国枝史郎『レモンの花の咲く丘へ』より引用
  • それらの著作にほとんど例外なく染めつけられている一つの色彩を見分けなければならぬ。 江戸川乱歩/紀田順一郎編『江戸川乱歩随筆選』より引用
  • 半天の背中には組の紋が、えりには組名が染めつけられていた。
  • しかも私の疑惑を強く染めつけたものの一つでした。 夏目漱石『こころ』より引用
  • 空は炎で赤く染まり、死体をそこに運んだ水は、流れてゆきながら、怒り顔の炎で色を染めつけられていた。 ディケンズ/北川悌二訳『骨董屋(下)』より引用
  • それぞれの皿の底に、プロヴァンス風の主題が青く染めつけてある。 ドーデ/大久保和郎訳『風車小屋だより』より引用
  • 但馬守は深編笠の影を月光に染めつけたきり、微動だにしなかった。 山田風太郎『忍法帖7 魔界転生 下』より引用
  • 浅葱あさぎ色の布地に白のしだれ桜を染めつけ、銀の桜を縫い取った打掛けだった。 藤本ひとみ『華麗なるオデパン』より引用
  • なまじいそれをぎつけた不安の色も、前よりは一層濃く染めつけられただけであった。 夏目漱石『明暗』より引用
  • 染めつけガラスをはめた窓々が色彩を失い、昼の光を通さないのもむりはない。 ディケンズ/青木雄造・小池滋訳『荒涼館(1)』より引用
  • 朝飯の食卓には朱と緑とに染めつけたゆで玉子に蝋細工ろうざいくうさぎを添えたのが出る。 寺田寅彦『旅日記から』より引用
  • けれども二人の生活の裏側は、この記憶のためにさむしく染めつけられて、容易にげそうには見えなかった。 夏目漱石『門』より引用
  • けれども二人の生活の裏側は、この記憶のためにさむしく染めつけられて、容易にはげそうにはみえなかった。 夏目漱石『門』より引用
  • 尋常の父母以上にわが子を愛して来たという自信が、彼らの不平を一層濃く染めつけた。 夏目漱石『行人』より引用
  • 尋常の父母以上にわが子を愛してきたという自信が、彼らの不平をいっそう濃く染めつけた。 夏目漱石『行人』より引用
  • ここでわたしは読者に、ジャン・シャルヴァンが胸に番号数字を染めつけた、ピンクと白のだんだら縞の囚人服を着ていたこと、妻を殺した罪で服役中の男であることを、思いだしていただきたいと思う。 モーム/田中西二郎訳『ロータス・イーター』より引用
  • また刺繍ではなく染めつけただけの物も増え、1944年からは鷲の形に切り取る労力が惜しまれて三角形の台布になった。
  • 倉庫街の屋根をあんず色に染めつけていた夕陽は瀬戸内せとうちに身をかくし、代って水銀灯があたりに寒々さむざむとした光を放ち始めた。 東郷隆『(定吉七番シリーズ 4) ゴールドういろう』より引用
  • 朝の散歩のおもむきを久しく忘れていた僕には、常に変わらない町の色が、暑さと雑沓ざっとうとに染めつけられない安息日のごとくおだやかに見えた。 夏目漱石『彼岸過迄』より引用
  • この事実は、日本の近代文学の内容にも濃い影を落としていて、自然主義、浪漫ろうまん主義、マルクス主義の区別を問わず、作家の感覚に特有の陰鬱な基調を染めつけてきた。 森鴎外『山椒大夫・高瀬舟』より引用
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