染めあげる

全て 動詞
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  • この世にあり得るはずもない夢の女へむかって自分を装い、その必死の願いが恋を悲しみの色に染めあげることになる。 橋本克彦『欲望の迷宮 新宿歌舞伎町』より引用
  • 彼女はそのストーリーの中ではずっとコスチュームを着ていたため、彼女は元の姿から自分自身の髪を伸ばし染めあげる事が出来るのかもしれない。
  • これが彼の英雄像を虹色に染めあげるのである。 加瀬俊一『ナポレオン その情熱的生涯』より引用
  • 晴れていても、星は見えず、祭りの明かりが空の低い辺りを暖かい色に染めあげる。 樋口有介『プラスチック・ラブ』より引用
  • この赤いお野菜が、スープを、沈んでゆく夕日のような赤い色に染めあげるのよ! 野村美月『文学少女シリーズ13 “文学少女”と恋する挿話集3』より引用
  • 上段は空いていて、暗いアシストライトが部屋の壁をセピア色に染めあげる。 樋口有介『枯葉色グッドバイ』より引用
  • いま長い黄昏が終り、夕陽の最後の余映が金朱色にそれを染めあげる。 久生十蘭『墓地展望亭』より引用
  • しかし、太陽が空を赤く染めあげるにつれて、二人の歩む道はゆっくりとせばまっていくのだった。 乙一『夏と花火と私の死体』より引用
  • 濃く粘り気のある血の臭いが、わたしの頭の中を赤色に染めあげる。 乙一『平面いぬ。』より引用
  • あれほど華麗な着物や屏風を染めあげる染織工芸家の住居とは、どんなものなのだろう? 夏樹静子『風の扉』より引用
  • また一片ひとひらほどの茶色い地面を精妙このうえない色で染めあげる。 ウルフ/西崎憲編訳『ヴァージニア・ウルフ短篇集』より引用
  • 少女達の命をむさぼり続けた、理不尽りふじんな女への怒りが、自分が犠牲になればそれで済むと思っている大輔への怒りが、全身を染めあげる。 新田一実『時の迷宮の舞姫 霊感探偵倶楽部』より引用
  • 夕がた、太陽がうしろの丘に沈んでその黒い影を遠くまで投げ、しかも砂浜や海面を美しい金色に染めあげるころ、いつものように浜へ散歩に出た。 ドイル/延原謙訳『ドイル傑作集 冒険編』より引用
  • ヒマワリの花が七夕飾りのようにみかんを包み、夕日が庭を飴色に染めあげる。 樋口有介『魔女』より引用
  • この魂の清純な生地きじを、現世の精製された緋の染槽そめおけのなかで輝くように染めあげることだけが目的のように、人の世をくぐりぬけさせたにすぎないのだと考えるのは、すべてのひとを侮辱したことではないのか。 リルケ/星野慎一訳『マルテの手記』より引用
  • 太い茎をゆっくり引っ張ったせいで花を挿した花瓶は引っ繰りかえり、人を紫と赤の光で染めあげる。 ウルフ/西崎憲編訳『ヴァージニア・ウルフ短篇集』より引用
  • 鼻血がたちまちのうちに仙田の顎を染めあげる。 山田正紀『火神(アグニ)を盗め』より引用
  • 前方からも提灯を明るくした百人ほどの一団、それらが声もなく田沼の中屋敷をとり囲み、築地塀の漆喰を提灯の灯で染めあげる。 樋口有介『船宿たき川捕物暦』より引用
  • あの舞踏会で、モルソーフ夫人はほんの一言ものを言っただけでしたが、私にはたしかにあのときの声だということがわかりましたし、それが私の魂のなかにみ通って、さながら一条の光線が囚人の土牢にあふれ、そこを金色に染めあげるように、私の魂をいっぱいにみたしたのでした。 バルザック/菅野昭正訳『谷間のゆり(上)』より引用
  • 前後から仮面兵団を挟撃きょうげきし、カーヴェリーの河面かわもを血に染めあげることもできるだろう。 田中芳樹『アルスラーン戦記09』より引用
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