染めあげている

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  • まだ陽は没しておらず、燃えるような赤が森を血の色に染めあげていた。 田中啓文『私立伝奇学園高等学校民俗学研究会その1 蓬來洞の研究』より引用
  • 夕方の光は、彼女の長い髪を赤ではなくオレンジ色に染めあげている。 桜坂洋『よくわかる現代魔法 第01巻』より引用
  • その、黒い地平線の一点を、ポツンとだいだい色の光が染めあげていた。 山田正紀『宝石泥棒』より引用
  • 別れのくるしみは、紫の君の心を深くし、艶冶えんやな美しさに染めあげていた。 田辺聖子『新源氏物語』より引用
  • やがて、空を染めあげていた朱色がうしなわれ、あたりがもやりはじめた。 荒俣宏『帝都物語2』より引用
  • 風呂の焚き口の火が彼女の白い肌を赤々と染めあげている。 井上ひさし『青葉繁れる』より引用
  • そのそばかすの浮いたほおを、すっかり興奮の色に染めあげていた。 西野かつみ『かのこん 第04巻 ~オトメたちのヒミツ~』より引用
  • それがこの町を明るく、穏やかな印象に染めあげている。 阿刀田高『花惑い』より引用
  • 一昨日おととい、降った雪が、周囲の山の木々をうっすら白く染めあげている。 坂東眞砂子『葛橋』より引用
  • それがドスト氏の禿頭を黄に赤に青に染めあげている。 山口瞳『酔いどれ紀行』より引用
  • 時間は五時を過ぎていたが、西日は明かるく、竹のすだれを通して部屋の汚れた壁をオレンジ色に染めあげていた。 樋口有介『夏の口紅』より引用
  • 姉の体を貫通している串を伝って流れ落ちたもので、一夜のうちに床一面足の踏み場もないほどに染めあげていた。 遠藤徹『姉飼』より引用
  • 出版社の人は、この本をはしから端まで染めあげている地方的および階級的偏見へんけんをとり除くために、逸話などを注意深くいまの半分くらいにけずれば、出版を考慮こうりょしてもよいと言ったのだそうだ。 O・ヘンリー/大久保康雄訳『O・ヘンリ短編集』より引用
  • バイクのライトが、夜目にもくっきりと白い雨脚あまあしを染めあげている。 辻真先『私のハートに、あなたのメスを』より引用
  • 落日と人血が、親王ジノンイルテリシュの全身を緋色に染めあげていた。 田中芳樹『アルスラーン戦記05』より引用
  • ひさしぶりに透明な日差しが、街を赤く染めあげている。 安部公房『方舟さくら丸』より引用
  • 西公園にともる灯りがわずかな光源となって、墓石を染めあげていた。 荒俣宏『帝都物語4』より引用
  • 炎が窓に映えて、部屋を真っ赤に染めあげていた。 山田正紀『弥勒戦争』より引用
  • この港は西の方角に正対しているから、真正面の水平線に巨大な日輪が沈むところで、港と船を真紅に染めあげていた。 深田祐介『暗闇商人(下)』より引用
  • アンジェ街の街燈が、高いところからぼんやりした光を投げて、マロニエの枝々を青白く染めあげている。 カー/宇野利泰訳『皇帝の嗅ぎ煙草入れ』より引用