果敢ない

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  • と思つて見ても思ひ出すことは出来ないやうな果敢ないものばかりだつた。 牧野信一『冬の風鈴』より引用
  • 人間のどうする事もできない持って生れた軽薄を、果敢ないものに観じた。 夏目漱石『こころ』より引用
  • 福ちゃんと呼ぶのがいかにも母親の果敢ない一生を云い当てているようであった。 宮本百合子『牡丹』より引用
  • 私には彼女がむしろ烏瓜の花のように果敢はかない存在であったように思われるのである。 寺田寅彦『烏瓜の花と蛾』より引用
  • いてぽつりぽつりと、それはバラック式の果敢はかないものであった。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • もし不可能なら吾々の希望は果敢はかない夢に過ぎなくなるでしょう。 柳宗悦『美の国と民芸』より引用
  • 勞働に妨げられて内から湧く問題を抑へつけるから自分が果敢なくなる。 阿部次郎『三太郎の日記 第一』より引用
  • 彼女は自分の未来の果敢はかない姿を、もう眼の前に見せられたように悲しくなった。 岡本綺堂『番町皿屋敷』より引用
  • 私はそれを見て、果敢はかない望みをこの花にかけてみたのです。 小栗虫太郎『潜航艇「鷹の城」』より引用
  • 醫師くすしはこの死を假死なりとなし、我身は果敢はかなくもこれを信じたりき。 森鴎外『即興詩人』より引用
  • だが僕は我々の果敢ない陽炎にも似た人生行路のことはわきまえているのだ。 ウルフ/鈴木幸夫訳『波』より引用
  • それにも拘らず私はおいよさんに対して前後に此の時程果敢ない思をしたことがない。 長塚節『隣室の客』より引用
  • 父の話すところによると、その男とその女の関係は、夏の夜の夢のように果敢はかないものであった。 夏目漱石『行人』より引用
  • それは、果敢はかない女の一生の姿として今日考えられている。 宮本百合子『私たちの建設』より引用
  • あはれ、をんなは、そしてひさしからずして果敢はかなくつたとつたへられる。 泉鏡太郎『みつ柏』より引用
  • このようにして両人は「春の花に置く露の玉のごとく」果敢はかなく消えて行ったのである。 江戸川乱歩/紀田順一郎編『江戸川乱歩随筆選』より引用
  • かれ與吉よきち無意識むいしき告口つげぐちからひどかなしく果敢はかなくなつてあとひとりいた。 長塚節『土』より引用
  • 海野うんのは、あき夕空ゆふぞらのやうな果敢はかないいろうかべながら三千代みちよた。 小島政二郎『海燕』より引用
  • かく果敢なき物にて、かく大なる樂をなすことは、おん身忘れ給ふならん。 森鴎外『即興詩人』より引用
  • 浅衣は大そう果敢はかなく思い、我が家の古井戸に身を投げて両親の後を追うた。 五味康祐『十二人の剣豪』より引用
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果敢ない の使われ方