末始終

全て 副詞
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  • 秀江はどうせ復一を、末始終すえしじゅうまで素直すなおな愛人とは思っていなかった。 岡本かの子『金魚撩乱』より引用
  • あんな者に係合かかりあつてゐた日には、末始終どんな事になるか知れやしない、それが私は苦労でね。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用
  • まだ三月みつきや半年では落城せぬと思うが、すえ始終は? 菊池寛『日本武将譚』より引用
  • 末始終を添いとげよう、子供たちもいることだからと私は、幾度もあなたに契った。 田辺聖子『新源氏物語』より引用
  • 逆に組し、乱の手先に働いて末始終、胴によくつながっている首はあったためしがないぞ。 吉川英治『新書太閤記(七)』より引用
  • むこうには、この男なら頼りになる、末始終、いたわってくれるだろうという信頼の念がある。 久生十蘭『奥の海』より引用
  • もちろんこのような男ゆえ金兵衛には末始終なんの祟りもなく末安楽となるのではあるが、それにしてもいくら金兵衛が善人でも主人治右衛門がそうでなかったら、そのとき六十金を支払って易々と安次郎をかかえはしまい。 正岡容『我が円朝研究』より引用
  • 広大な天空を支配なさる神々を畏れずに、また世の人々の憤りをすえ始終受けようとも。 ホメロス/呉茂一訳『オデュッセイア(下)』より引用
  • 自分達もながの月日さえ踏んで行けば、こうなるのが順当なのだろうか、またはいくら永くいっしょに暮らしたところで、性格が違えば、互いの立場も末始終すえしじゅうまで変って行かなければならないのか、年の若いお延には、それが智恵と想像で解けない一種の疑問であった。 夏目漱石『明暗』より引用
  • さうなうてはかなはぬ筈ぢや、亭主の留守を喜ぶやうな女房では、末始終が案じられる。 清水紫琴『心の鬼』より引用
  • 武家全般の時風じふうとあれば、上杉家だって、末始終すえしじゅうにゃあ、ろくなことはありッこない。 吉川英治『私本太平記』より引用
  • そこで与八も、どのみち末始終は旅に出づべき運命の身だと心得ているから、いつかお婆さんの故郷、信濃の国の飯田へ行ってみようという気にだけはなりました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 後途の勝とは、末始終すえしじゆうの大勝ということだ。 菊池寛『日本武将譚』より引用
  • ほかには何も望は無いから、どうかあの人だけは元のやうにして、あの優い気立で、末始終阿父さんや阿母さんの世話をして貰つたら、どんなにうれしからうと、そんな事ばかり考へてはふさいでゐるのです。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用
  • 末始終いゝことがあるものか。 子母沢寛『父子鷹 下巻』より引用
  • その連れ合いというのも、去年の春の日暮がた、鰯をとるといって沖へ出たまま、乗って行ったボートだけを帰してよこして、自分はいまだにたより一つよこさないという呑気のんきな話、とうてい末始終手頼たよりになるような男ではございません。 久生十蘭『ノンシャラン道中記』より引用
  • 行儀作法の道さえもわきまえませぬ不調法者、何分とも末始終お目かけられて下さりませという恐れ入った口上じゃ、さアもろうてみるとどうじゃ。 笑福亭松鶴『上方落語100選(1)』より引用
  • たゞ大切なのは、小杉さんが末始終美術の中の人だつたといふことで、されば「未醒」から「放庵」への不可能に近い再蝉脱も血気壮んな壮年期の旋風の中でその風に浮かずに、見事やり遂げた。 木村荘八『小杉放庵』より引用
  • なれども、娘のすきなのはあの梅五郎、きらいな豊太と末始終いっしょにならねばならぬようなことになってはと、娘がひどく苦にやみましたゆえ、ええ、めんどうだ、ついでのことに豊太を眠らせろと、この親バカのおやじが悪知恵をさずけて、梅五郎に刺し殺させたのでござります。 佐々木味津三『右門捕物帖』より引用