最期をとげる
48 の例文
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ヤン元帥を犠牲の羊として、自分を守ろうとしたではないか。いまあなたがこのような最期をとげるのも、いわば自業自得というものだ。
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神神しいご来迎が見えるでしょう。あなた達はこの絶景に包まれて死んでゆくという、結構な最期をとげるわけです。こうしましょう。
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私たちの計画は見破られたのだ。これでもう恐ろしい最期をとげるまで逃亡のチャンスは皆無になったといってもいいだろう。今となっては、せめて人知れずデジャー・ソリスの宿舎に引き返して、彼女がどうなったのか知りたいと思った。
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ストリックランドという男は、ふしぎな和音と、まだ誰も試みたことのない紋型とを、心の中にひそかに隠しもっているように思えた。私には、彼が苦痛と絶望の最期をとげるような予感がした。魔物につかれている男という感じをまたしても抱いたのだった。
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そこで私は意気のさかんな心中に思うよう、そいつのそばに近寄って、鋭い剣を腰のわきから抜き放ち、胸をめがけて突き刺してやろう、横隔膜が肝臓をささえているところを、手でまさぐって、と思いましたが、また別な心がその手を引きとめたのです。というのは、それでは私たちもそのままそこであえない最期をとげることになろうからでした。なぜならば、丈の高い扉口から、彼があてがっておいた重たい大岩を手で押しのけることなどは、私どもにはとてもできなかろうからです。
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老練なボート乗りだが、それがいつも水のそばにいる、水の上にいる、水の中にいるといった、一種のボート狂だった。きっとボートの中で生まれたにちがいないし、死ぬのもおそらくボートの中で、ボートを漕ぎながら最期をとげることだろう。ある晩、その男と二人でセーヌ河のほとりを散歩していた時、わたしは何か水の上の生活にまつわるおもしろい話を聞かせてほしいと頼んでみた。
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しかし、シナリオにかかれている方法で機外へ脱出するのは、奴一人にちがいない。残された俺は、警察に逮捕されるか、そうでなければ狙撃されてあえない最期をとげるというわけだ。
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どうやら恒例の〈雞の丸焼〉らしい。なにかお祝いがあるたびに、家の雞が一羽ずつ最期をとげる。それにしてもこんな日にお祝いなんてのはどう考えてもおかしい。
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王子たちは、いばらにひっかかってしまい、二度と抜け出すことができなくなるのでした。そして、誰もが見るもあわれな最期をとげるのでした。さて、それから、いく年もたったあるときのこと、ひとりの王子がこの国にやってきました。
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まさか美也子がそのような恐ろしい最期をとげようとは知らなかったであろうけれど、自分を殺そうとした人物、自分が小指を噛みきった相手が、だれであったかを知っていたのではあるまいか。いかに暗闇の中とはいえ、いかに口をきかなかったとはいえ、体と体が接触すれば、そして口までふさがれてみれば、相手が男性か女性かぐらいわかったはずである。
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飢えとかわきに悲鳴をあげながら、だんだん力がつきてくるのだ。そして、きみたち十一人は、この暗やみの洞くつの中で、悲惨な最期をとげるのだ。東京から助けだしに来てくれるというのか。
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愛情にみちた美しい人が去っていった冷たいさびしいこの世に、一人閉め出されて、その墓の入口に坐ったことのあるひとびとだけなのだ。それにしても、このような恐ろしい最期をとげるとは!あまりにも凄惨だ。
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すると、細君はさらにザックス・ヒルドブルグハウゼン大公に紹介した。アフリジオは伯爵を自称し、この大公の邸で巨万の財産をつくったが、その結果二十五年後に非業の最期をとげることになった。トラモンティニは彼に大博打を開かせるたびに、その相棒になったが、そんな関係から妻に大公を説かせ、彼をオーストリア女帝陛下の軍隊の大尉に任命させるように段取りをつけた。
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この目的因は犯人の力には及ばなかったのですが。次に遠因について申せば、彼らはどんな最期をとげるものか、どんなことが最後にこの悪人どもに起るものか、まったく想像以外には判断ができません。しかしとにかく彼らには、悪い最後が来るものと想像されます。
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そうなると、藤兵衛が非業の最期をとげる直前に加助をよびよせていることが、非常に重大な意味をもつ。藤兵衛が加助を追いだしたことを後悔して、彼をよびよせて何事か密談したということは、お槙、芳男、修作の三名にとって、容易ならぬ危機である。
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いや、信じようとはしなかったのだ。あのような美しいひとが、このようないまわしい最期をとげるなどということはあり得ない。第一、あの輝かしいスビア姫がいつかは死ぬなどということすらも信じられないカーソリスなのである。
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本人もキリシタン総死刑のうわさを聞いたときには殉教の覚悟を決めたものの、弱いわれわれが、そんな恐ろしい責め苦に最後まで堪えられるかどうか危ぶんで、神の特別の助力を願ったほどだった。とても聖人などの光栄を思うどころではなく、人目に立つような華々しい最期をとげる自信があるでもなかった。ただ神に向かい、われらを助けたまえ、と祈るばかりの弱い人びとであった。
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